「えっ……! い、いやぁ……どう、でしょうかね、あはは」
動揺してしどろもどろになって、ごまかすように笑った。頬をかいてごまかす。正直、自分が彼のことを好きなのかはまだよく分からない。
見た目は、良いと思う。少し背が低いけど、私よりは高いし。ふわふわの黒髪にアーモンド形の瞳、小さい鼻、薄い唇。猫みたいな童顔のイケメン。顔は、好き。それに、一緒にいると楽しい。
でも、恋愛っていうより親戚の子供と一緒にいる感じに近いような気がする。
たぶん、ポチあっちも『みっちゃんすき~』とか言ってくるけど恋愛感情はない気がする。というか、彼は中身が子供すぎて恋愛とか理解してなさそうだし性欲もなさそう。
「みっちゃん、ポチくんが猿山さんにいじめられてるところ、助けたらしいじゃない? どうして?」