「じゃあ、ポチくん……ポチ、ポチ、うーん……そうだ! ポッくんて呼んでいい?」
「?」
「あだ名、あだ名ならいいでしょ!」
「ん」
ポチはコクンと頷いた。OKらしい。たとえエゴだったとしても、私が、彼を人として対等に扱いたいのだ。
「じゃあポッくん、」
手を掴まれて、彼の頭の上に乗せられた。
「わかったわかった」
わしゃわしゃ頭を撫でてやると、満足そうな顔をした。
そういえば前に、二十五歳だけど、五年前まで研究所にいたから人間社会のことはよく分からないと言っていたな。
精神的に幼いのはそのせいだと思ってたけど、人間だったころの記憶があるってことは、ひょっとしてこれショタ営業しているだけか……? 自室に帰ったらストゼロ決めながら『あぁ~だっりぃ~』とか言ってオッサンみたいなゲップをしてたりするのか?
「おい、ポッくんよ。君はショタ営業なのか?」
ほっぺたをつまんで、ぐにゅーと伸ばす。
「あにしゅるの~いひゃい」
コイツめ、あざとい。