謀叛の咎で殺された人、
その息子に、
かれは
寝室に入り、初めて
顔と言葉を交わす二人。
残念ながら諸葛誕の娘は、
王広の好みではなかったらしい。
王広は言う。
「しょぼくれた顔だな!
諸葛誕どのに
全然似ておらんではないか!」
すると諸葛氏、きっと言い返す。
「ご立派な士大夫様(笑)のくせに、
王淩様にまるで似ておられない!
そんなあなた様が、どの口で
夫人を英傑になぞらえようと
おっしゃるのです?」
王公淵娶諸葛誕女。入室,言語始交,王謂婦曰:「新婦神色卑下,殊不似公休!」婦曰:「大丈夫不能仿佛彥雲,而令婦人比蹤英傑!」
王公淵は諸葛誕の女を娶る。室に入り、言語を始めて交さば、王は婦に謂いて曰く:「新婦が神色は卑下なり、殊に公休に似たらず!」と。婦は曰く:「大丈夫は彥雲を仿佛せる能わざるに、而して婦人に令し蹤を英傑に比さしめんか!」と。
(賢媛9)
王淩
この人の妹が
このエピソードはどちらかと言うと、
世説新語の中にはこう言う、「説話の型」みたいなものが伺われる話がちらほらあるような気がする。その辺を取りまとめられるのも面白いのかもしれないなー。ちょっとお仕事としての強度が高すぎる感じですけども。