乱を平定した
荊州の守りの後任には、
そして
そんな折、
「庾亮が攻めてくるかもしれません」
この頃、庾亮が荊州の兵を率いて
反旗を翻すのでは、
と言う噂が立っていたのだ。
なので、別の人が言う。
「王導さま、密かに戒厳体制を
敷かれたほうが良いのでは?」
すると王導、答える。
「わしと庾亮は同僚ではあるが、
それ以前に無官の頃からの付き合い。
あれがもし、わしを攻めたい、
と言うのであれば、
わしは自宅で、平服にて
あれを待とう。
そなたらが警戒することなど、
何一つないわ」
有往來者云:「庾公有東下意。」或謂王公:「可潛稍嚴、以備不虞。」王公曰:「我與元規、雖俱王臣、本懷布衣之好。若其欲來、吾角巾、徑還烏衣。何所稍嚴?」
往き來たる者有りて云えらく「庾公に東下の意有り」と。或るもの王公に謂えらく「潛かに稍嚴し、以て不虞に備うべし」と。王公は曰く「我と元規は俱に王臣と雖ど、本より布衣の好みを懷く。若し其れ來たらんと欲さば、吾れ角巾し、徑ちに烏衣へ還らん。何をか稍嚴せる所あらんか?」と。
(雅量13)
「奴が反旗を翻したいと思うのであれば、あくまでわしに対してである」という事なのかしらね。まー大体にして官位を持ったまま攻めてくる人たちの名目って「君側の奸を除く」だしなー。つうかこの辺ポスト蘇峻の把握が甘い人間にはだいぶつらい。つまり僕のことなんですが。