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第2章

第1話 あの冬の記憶

 夏は終わり、季節は移りゆく。

 あの夏の『悲劇』から数年の時が経過した。


 あの時はまた違う場所、違う世界でまた新たな悲劇が生まれようとしている。


 季節は冬、違う場所、違う世界で……また新たな悲劇が始まる。


 人が人を好きなる……ただ、それだけの事なのに、悲劇はまた繰り返す。あの時の様に。


 私はあなたの様になりたかった。叶うのなら、あなた自身になりたかった。

 けれど、私はあなたにはなれない。だから、あなたの肉体と溶け合って、あなたの一部としてでも良いからあなたと一緒にいたかった。


 きっと私は醜くて、気持ち悪くて、悍ましい。

 けれど、それでも……あなたの事が好きだ。

 好きで好きで、堪らない。


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