夏は終わり、季節は移りゆく。
あの夏の『悲劇』から数年の時が経過した。
あの時はまた違う場所、違う世界でまた新たな悲劇が生まれようとしている。
季節は冬、違う場所、違う世界で……また新たな悲劇が始まる。
人が人を好きなる……ただ、それだけの事なのに、悲劇はまた繰り返す。あの時の様に。
私はあなたの様になりたかった。叶うのなら、あなた自身になりたかった。
けれど、私はあなたにはなれない。だから、あなたの肉体と溶け合って、あなたの一部としてでも良いからあなたと一緒にいたかった。
きっと私は醜くて、気持ち悪くて、悍ましい。
けれど、それでも……あなたの事が好きだ。
好きで好きで、堪らない。