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第22話 笑顔

 それから数日後、お姉ちゃんは珍しく夕方の早い時間帯に突然帰って来た。


「ただいま!」

「え? お姉ちゃん? おかえり」

「今日は生徒会が休みになってさ~、直帰してきちゃった!」

 お姉ちゃんは嬉しそうにそう言う。

 ここ最近はずっと働き詰めだったので、ようやくの休みが嬉しくて仕方がないのだろう。

「そうなんだ! それじゃあ今日はゆっくり出来るね」

「うん! 今日は思いっきりリフレッシュするぞー!」

 流石のお姉ちゃんも今日くらいは家でゆっくりしたいのか、何処かに遊びに行く素振りすら無い。

 理由はどうあれ、お姉ちゃんが家で過ごしてくれる事は嬉しい。

「じゃあ、お姉ちゃんはゆっくりしてて。お風呂沸かして晩御飯の準備するから」

「あのさ、葵!」

 するとその時、リビングに戻ろうとする私をお姉ちゃんが背後から引き留める。

「な、何……?」

「久々に一緒にお風呂、入ろうよ!」

 お姉ちゃんはとびきりの笑顔でそう言った。


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