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第42話 洗脳

 それから、私は塚原に提示された講座の受講に追われていた。幸い私には時間があるので順調に受講は進んではいるが、量としてはかなりのものだった。


「こんな事、意味あるのかな……」

 PCの画面を見つめながら、私はぼやく。

 私の身体の事もあり講座は全てオンラインで行われているが、講師が話す内容は繋命会の成り立ちからその理念など多岐に渡る。

 けれど、私に求められる事はただその内容を復唱し、自身の中に落とし込む事だけ。こんな事を毎日繰り返していたら、頭がおかしくなりそうだ。


「んー? こんな時間まで勉強?」

「え、ああ、うん!」

 PCを覗き込む私を見て、後ろからお姉ちゃんが声を掛けてくる。咄嗟にPCの画面を隠しながら、私は咄嗟に返事をする。

「あんまり無理しちゃ駄目だからね、早く寝なよ?」

「うん……」

 こんな事に意味があるのかは分からない。

 けれど、これで私の運命が変わるのなら……

 自分にそう言い聞かせ、私は再びPCの画面に視線をやった。


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