それから、私は塚原に提示された講座の受講に追われていた。幸い私には時間があるので順調に受講は進んではいるが、量としてはかなりのものだった。
「こんな事、意味あるのかな……」
PCの画面を見つめながら、私はぼやく。
私の身体の事もあり講座は全てオンラインで行われているが、講師が話す内容は繋命会の成り立ちからその理念など多岐に渡る。
けれど、私に求められる事はただその内容を復唱し、自身の中に落とし込む事だけ。こんな事を毎日繰り返していたら、頭がおかしくなりそうだ。
「んー? こんな時間まで勉強?」
「え、ああ、うん!」
PCを覗き込む私を見て、後ろからお姉ちゃんが声を掛けてくる。咄嗟にPCの画面を隠しながら、私は咄嗟に返事をする。
「あんまり無理しちゃ駄目だからね、早く寝なよ?」
「うん……」
こんな事に意味があるのかは分からない。
けれど、これで私の運命が変わるのなら……
自分にそう言い聞かせ、私は再びPCの画面に視線をやった。