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第73話 処理

 翌朝、お姉ちゃんがいつものように学校へ向かう。


「じゃあ、行ってきます」

「うん、行ってらっしゃい。今日は早く帰るんでしょ? 生徒会もバイトも無いし」

「え? あ、うん……」

 私の問いかけに、お姉ちゃんは浮かない表情だ。

「どうしたの?」

「いや、今日は竹島先生に諸々相談しに行こうかと思ってたんだけど……ここ数日、ずっと連絡が無くて」

 お姉ちゃんは心配そうにスマートフォンの画面を見つめ、首を傾げる。当たり前だ。竹島はもう、この世にいないのだから。

「……そうなんだ」

「どうしたんだろ……」

「さぁ、体調でも崩したんじゃない?」

 あの男達が竹島の死体をどう処理したのかは分からないが、先生曰く1ミリの欠片も残さず処理する術を彼らは持っているらしい。

 切って、砕いて、擦り潰して……その工程を先生から少し聞いたが、聞いているだけで吐き気を催すような凄惨な手法だった。


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