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第27話 舞姫追加です! (3)

 僕は嗚咽を漏らす何太后さまへと。


「大丈夫?」


 と優しく声をかけた。


「うん、大丈夫です、陛下……」


 何太后さまは大変に可愛く、魔法でだしたハンカチで、自分の涙を拭きつつ僕に言葉を返してきた。


「そうか、それはよかった……」


 僕は『シクシク』と涙をハンカチで可愛く拭く、何太后さまの華奢な背を『ポンポン』と優しく叩きながら安堵した声を漏らしつつ労わる。


 そんな僕に何太后さま『シクシク』と声を漏らすのを辞めてね。


「あのね、陛下?」


 と呼ぶから。


「うん、何?」


 僕は頷きつつ言葉を返した。



「……前世の朕は只の御人形さまで、お飾りさま……。誰も朕の下知など真剣には聞いてもらえない状態じゃっ、た。だから朕はガミガミとヒステリックになり下知もだしてみたが。それでも宮殿にいる者達は李儒陛下や董卓も含めハイハイと気だるげに返事を返して誤魔化すか、朕の身体を弄んで誤魔化していたけれど。朕が本気で国のことを民のことを思い。女傑の如き勇んで兜をかぶり、戟を天空へと掲げ、振り降ろせば、家臣達は姉上さまがいなくても忠義も尽くしてくれたかもしれないと思うと。朕は何だか悲しくなるのと……。でも今回は朕も李儒の言われた通り、戟を振るえば、これだけの歴代の将達が忠臣と駆けつけてくれたから。それがまた嬉しくて……。朕は何とも言えない気分になり、涙がポロポロと自然と流れてしもう、た……。陛下……」




(済)

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