僕は嗚咽を漏らす何太后さまへと。
「大丈夫?」
と優しく声をかけた。
「うん、大丈夫です、陛下……」
何太后さまは大変に可愛く、魔法でだしたハンカチで、自分の涙を拭きつつ僕に言葉を返してきた。
「そうか、それはよかった……」
僕は『シクシク』と涙をハンカチで可愛く拭く、何太后さまの華奢な背を『ポンポン』と優しく叩きながら安堵した声を漏らしつつ労わる。
そんな僕に何太后さま『シクシク』と声を漏らすのを辞めてね。
「あのね、陛下?」
と呼ぶから。
「うん、何?」
僕は頷きつつ言葉を返した。
「……前世の朕は只の御人形さまで、お飾りさま……。誰も朕の下知など真剣には聞いてもらえない状態じゃっ、た。だから朕はガミガミとヒステリックになり下知もだしてみたが。それでも宮殿にいる者達は
(済)