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第37話 反撃といきたいところですが (6)

「ヒィ~!」


 僕と目が合った貂蝉は、真っ青な顔で奇声を漏らし、ブルブルと震えながら。


「御姉さま~。わらわは何太后さまや何進さまのお仕えすることに関しては何の不満も、問題もありませんが、李儒のクソガキに使え、身の回りの世話をするのは嫌でございます……。この身に危険を感じますから……」


 このクソアマ! ちょっと自分が他人よりも容姿がよいからと鼻にかけているような奴……。


 そしてビッチの癖に、可愛い子、ぶりっ子をするような女はこちらから願い下げだ! と、僕もプンプン! と思えば。


「貂蝉! 何を言っているのですか! 今日からわたくしと貴方は、理君の側室……。だから主さまの申し入れは何でも叶えるように! わかりましたね、貂蝉……?」


 この世界! 三國志オンライン戦記の世界では! よく似た顔の姉妹……。


 そう我が家の女神さまと大将軍閣下の姉妹の顔も見て比べればわかる通りで、柔らかい顔か、凛々しい精悍な顔か、大人か、お嬢さまの違いと髪色が違うだけで、本当によく似ている姉妹だから。僕は王允先生だけいれば、お手伝いさんは十分だと思うけれど。


 姉の王允先生の下知は生前と同じく、貂蝉には絶対のようだから。


「は、はい……、わかりましたお姉さま……。貂蝉はお姉さまの指示に従います……」


 彼女は先ほどの王允先生のように、中華式の高官仕様の一礼で頭を下げ、了承したと、自分の身体を震わせ、僕に憎悪と復讐心募らせ、彼女はまだ納得できていない様子を僕に魅せるけれど。







(済)

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