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第55話 前世の僕の最後(1)

「ギャァ、アアアアアアアアアアアアッ!」


 前世の僕が魔物化──ボスモンスター化している中での戦争……。


 この物々しい殺伐とした光景の中で前世の李儒が絶叫に似た声音で叫びつつ威嚇や攻撃をしてこようとも、この地に咲いた可憐な花達は恐れ慄くことも無く、悪と対峙しつつ争い続けている。


 だが戦が長引けば僕を含めた可憐な花達も萎れそうになるけれど。


 その都度僕達の何太后さま女神さまが埴輪仕様おチビな兵隊達──楽器隊の演奏に合わせ妖艶に麗しく……だが可憐に舞い踊りつつ𠮟咤激励……。


 そう僕を含めた可憐な花達へと強化魔法を譲渡──!


 そして僕達の敵であるボスモンスター化したに対してデバフ……弱化魔法攻撃も加えていくから。


「いけぇえええっ! 突撃ー!」


 攻撃隊の総指揮を執る! 後漢の近衛隊の隊長である何太后さま女神さまの姉上さま──何進大将軍閣下の口から覇気のある攻撃指示が放たれると。


「「「「「ピィ、イイイッ!」」」」」


「「「「「キャァ、アアアッ!」」」」」


 何進大将軍が指揮する埴輪仕様のおチビな装甲重騎馬隊からも覇気ある荒々しい声が吐かれ──!


 前世の僕へと猪突猛進──鋒矢の陣にて真っ赤な炎に包まれつつ突撃攻撃を加えるから。


 前世の僕は刹那──!


「ウギャァ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアっ!」


 と断末魔のような絶叫が、この洛陽の城郭前で放たれるからね。



(済)

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