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第60話 前世の僕の最後(6)

 それでもお姉さまが召喚している埴輪仕様のおチビなウィザード部隊は大変に小真面目なにゃん達ばかりだからね。甲高い声音で力強く叫びながら前世の僕へと【ファイヤーボンバー】の魔砲弾を次から次へと当てていくから。


「ギャァ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」


 前世の僕の口から更に断末魔のような絶叫が吐かれるから。


「貂蝉ー! 後はよろしくーーー!」


 僕の口からも三国志きっての悪役令嬢さまへと前世のわだかまりも無くして嘆願をおこなうから。


「お任せあれ! 李儒と何太后さまー! 最後はわらわがあの超~、気持ち悪い、李儒のクソ顔を吹き飛ばしてみせますから~~~!」


 貂蝉の奴も姉の王允先生と変わらぬ、あまったるい声音でツンツン、デレデレとした声音、口調で了承したと告げると。


「我に~~~、雷神~~~、白虎の御力をお貸しなさい~~~! さぁ~、今直ぐに~~~!」


 ゲームレベル80台の貂蝉は両手を大の字に広げ──。天空を見上げながら叫ぶと──!


 まあ、お約束の通りで真っ青だった空が闇色へと染まりだして、今にも雨でも降りそうな天気へと移り変われば。




(済)

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