「何を怒鳴っているのですか、理君?」と。
「貴方の怒鳴り声って、けっこう下の方まで聞こえていましたよ。もう少し静かにしないと近所のおじさま達やおばさま達が驚きますわよ……」
と、僕のことを諫めてきた。
だから僕は貂蝉の奴へと。
「だってみんなが片付けもしないでゴミを放置しているからついついと……。部屋の汚れ方とみんなのだらしなさを見て怒鳴ってしまったんだよ……」
と、掃除機で部屋のゴミや塵を吸いながら、不貞腐れた顔で不満や言い訳をした。
しかし貂蝉は直ぐに僕が先ほど自分の脳裏で呟き、嘆いたことを告げてきた。
「……理君が掃除、家事をするのは当たり前……。理君がこの世界の日本へとわらわ達、家事も何もできない精霊達を連れてきて日本人へとしたのだから。わらわ達に生涯尽くすのは当たり前のこと……。わらわ達も等価交換で理君に対してちゃんと尽くし、快楽を堪能させているのだから。理君が主夫をするのは当たり前のこと……」
貂蝉がいつもの冷たい目で告げてきた。
(済)