だけど惇姉さんは董卓閣下の気疲れした様子が可笑しいのか? 労いの言葉を返しても高笑いの方が止まらないみたい。
でも高笑いをする。まあ、続ける惇姉さんも笑い声が終焉すると。
「理君~。孟徳と徐栄将軍の二人が伏兵の術を解いて、敵の後方の部隊へと攻撃をかけ、押し始めたぞ~! だから物見台で陛下や荀彧先生、荀攸達と戯れるのは辞めてぇ~。そろそろ本気で仕事をしろぉ~!」
惇姉さんが僕にみんなと遊ぶ行為は辞めて、そろそろ真面目に仕事……。次の作戦の指示をだすようにと諫めてきたから。
「ほい! わかったよ。惇姉さんー!」
僕は彼女へとお礼を告げると。
「閣下~と、貂蝉~。今からは僕も真剣に頑張るからね~。気分転換ありがとう~」
僕は足元の三人──。本当ならば黄巾党の先鋒隊と最初に当たる予定だった
「ええ、わかりましたわ~」
「うむ、頼むぞ、李儒……」
僕のお礼を聞いた二人からも声が返ってきた。
だから僕はまた視線を変え、ある人物を見詰めると。
「陳宮さん、そちらはお任せしますね~」
そう呂布奉先の軍師をしていたダークエルフの彼女……。生前の僕も友好があった妖艶なダークエルフのお姉さまへと指示をだす。
「李儒先生~。お任せよ~」
陳宮さんからの口から高らか声音で了承したと返ってきた。
だから僕は日本製の遠眼鏡で敵……。黄巾党の将軍達の様子を窺う。
◇◇◇