【亜沙美の部屋】
「ど、ど、どうしたの?…今日は梨香ちゃんも太一も何か変だよ…私ナニかしちゃったの?」
恋人以上の男女の関係という部分を全く考えずに生活してきた亜沙美には、今日の梨香と太一の考えがまるで理解できていなかった
「あのなぁ…亜沙美。俺だって男なんだぞ?」
「う、うん。もちろん知ってるよ…ソレがどうしたっていうのよ?」
性別的に男だとは認識している。けれど肉体関係に関しては太一の事など何とも思っていない。太一には、そう言われている気がした
「亜沙美!お前は可愛いんだよ!家のスペアキーを渡されて自由に出入り出来るようになったりしたら…今みたいに2人っきりになったりしたら…お前とエッチな事をしたい!って気になってもおかしくないんだぞ!」
取り敢えず太一は男に対しての警戒心が薄すぎる亜沙美に、注意喚起として大きな声で強くその事を指摘した
「そ、その程度は分かってるって…でも、太一は私にそんな事はしないって思ってるから…」
この言葉は亜沙美にしては、それだけ太一の事は信用している。という意味だったのだが…
太一からしてみれば、自分が亜沙美に手を出せるような男じゃない。と言われた気がした
「甘く見るなよ!俺だってお前を抱きたい!ってくらいの気持ちは持ってるんだよ!」
「ドサッ!」
「きゃあ!痛た…何すんの太一?嘘、だよね?」
亜沙美を襲う牙など持ち合わせていない。と言われた様に感じた太一は、勢い余って亜沙美をその場に押し倒した!
「白か…見えてんぞ」
「えっ!?、やだっ!!」
倒れされた拍子に足が開き、そこから今履いている下着を見られた亜沙美は慌てて足を閉じた
……………………………………………
その状態で少しの間、沈黙が流れた。その空気に耐え兼ねたのか?亜沙美は素(ス)っ頓狂(トンキョウ)な事を口走ってしまう
「もしかして…太一もアミー水が欲しいの?」
「なんだソレは?」
「最近ね、配信者の中にアミの…ううん…亜沙美の汗やオシッコが欲しい!って言う変わった人たちが増えているの。もしかして太一も、そうなのかな〜って…」
何故こんなことをされているのか?全く理解出来ていない亜沙美は必死になって考えても、出てきた理由が【アミー水】くらいしか見当がつかなかった
「………………………………………お前なぁ………
馬鹿なのか!?そんな訳ねーだろっ!」
太一は普通に男女の関係が亜沙美と発展すれば、身体を求め合う関係になり得る事もある。思春期のKEN☆ZENな男しては、ソコに考えが至るのは当然の事なのだが…
「じゃ、じゃあ…太一は私にナニをしようと言うのよ!分かんないよ!教えてよ!」
残念な亜沙美には親しくなった男女の行き着く先を、想像できる発想が無いようだ
「マジでかよ?…良いよ、いい機会だから教えてやるよっ!」
そう言うと太一は亜沙美の服に手を掛けた!そして亜沙美の着ているパーカーを、そのまま上に押し上げた!
「えっ!?ちょっと、ナニしてるの?嘘、やだァ!太一はそんな事しないって信じてたのに…」
上着をひと掴みにして押し上げられ、下着ごと上にズレた為亜沙美の下乳が外に出てきた。ヘソを含む腹回りは完全に太一に見られている
「俺だって男なんだ。その気になったら、こうやって亜沙美を無理やり抱くことだって、あるかもなんだぞ…」
「そんな…太一が私の事、そんな風に見てたの?仲の良い友達のままじゃ駄目なの?」
このまま数年付き合いを続けてお互いが社会人になる頃には、そういう関係もあるかも知れない。その程度には考えていた亜沙美だが、いくら仲良くなったとしても高校生のうちに、こんな事を要求されるだなんてミリも考えてなかった亜沙美
「そういう事を言ってるんじゃねーよ」
そこで太一は手を止めて、馬乗りになっていた身体を起こし亜沙美から離れた
「ど、どういう事なの?」
亜沙美は素早く乱された服を簡単に直すと、上半身だけ起こし太一に質問した
「家の鍵を渡す程の関係まで進んでいたら…亜沙美の家で俺たちが2人キリで居るんだ。って分かったら、そういう事をしてると思われるのが普通なんだよ…」
「……あっ!?そうか!だから梨香ちゃん、私と太一がそういう関係だと思って…」
ここまで太一にされてようやく今日、梨香が慌てて逃げ出した理由を理解した亜沙美だった
「本当に亜沙美は…天然にも程があるだろ…」
亜沙美の純粋無垢さが可愛い。と思っていた太一だが、それも度が過ぎると困りものだ!と強く思わされた出来事だった
続く