【ソウルバスター】
先に1本目を取られてしまった亜沙美。ロミータが何を命令してくるのかは分からないが…このゲームは自分の方がたくさんplayしているのだから、VTuberとして負けたくない!という気持ちが亜沙美の中で湧き上がっていた
「2本目開始!」
「バキッ!」
素早い(間合いを)詰める攻撃でイッキに近付いたロミーは、かなり練習したであろう連続攻撃で亜沙美を再び追い詰めている!
「くぅ!またおされてる…このままじゃまた…」
以前に比べると、かなりガードが上手くなった亜沙美だが…ロミータの流れるような連続攻撃は、その全部を受け止める事は出来なかった
「ほらほらっ!また勝っちゃうよっ!」
「何としても勝つ!!」そんな気迫がロミータから感じられる。かのような怒涛の攻撃に、アミは体勢(バランス)崩しをされ隙が出来た
「ここよっ!!」
ロミータは魔法使いキャラの超必殺技【エクスプローション】は放つ体勢に入った。繰り出された魔法の杖の攻撃が入ると、超必殺技の命中が確定してしまう
「ここだぁ!」
亜沙美は特殊回避のスライド避けで、ロミーの超必殺技を回避した!
「(๑°ㅁ°๑)えっ!?何その動き?」
超必殺技を回避されたロミーに、今度は亜沙美が連続攻撃を仕掛ける。回避が間に合わずヒットした所に、剣士アミの超必殺技【ドラゴンブレイク】が命中し、2本目は亜沙美が勝利した
【ティーブレイク】が入った
このゲームはセット勝利が確定する前なら、使用するキャラをインターバル中に交換出来るシステムがある。ロミータが選んだのは…
アミと同じ女剣士タイプをベースにしたキャラクターに変えて、最後の3本目に挑むようだ
「魔法使いよりもリーチが長いから、今度は回避させないわよっ!」
ロミータは僅か1週間ほどの間で時間を作り、可能な限りこのゲームの練習に時間を割(さ)いていたようだ
「悪いけど…勝たしてもらうよ!」
……………………………………………
スライド避けを知らないロミーと、彼女ほど連続攻撃が上手くない亜沙美の3本目は、ほぼ互角の展開だった。あと強攻撃を喰らった方が負ける!そこまで互いのヒットポイントを削りあっていた。ジッと見つめ合い好機を待つ2人
✱「おい、良い勝負やん」
✱「次当てた方が勝ちか?」
✱「アミー負けんな」
✱「ロミーさま!」
✱「格の違いを見せたれ」
✱「もう一発だ!」
お互いを推している視聴者たちも、お互いの推しの勝利を願って応援していた。そんな中…先に動いたのは…ロミーだった!
「フレイムドラゴン」
「フレイムドラゴン」
「フレイムドラゴン」
ロミーは女剣士の遠距離攻撃。ドラゴンの形をした衝撃波を連続で撃ち出した!
「しまった!?」
もちろん亜沙美はしっかりガード出来るのだが…この技はガードしても微量ではあるがヒットポイントを削られていく。つまりお互いに追い込まれた状態では、コレを連続でガードしてるだけで負けてしまうのだ
「ここで決める!」
アミはスライド避けを使い突進系の技を出した!その攻撃が当たればアミが勝利する
「( *¯ ꒳¯*)フフン。そう来るわよねっ!!」
ロミータは焦らずその攻撃をガードした。突進系の技はガードされると、多少ダメージを与えるが僅かに隙が生まれる。ソコは強攻撃したロミー
「ガチィん!…ズバッ!!!」
「きゃあああああああ!」
「勝負あり!勝者アミ!!」
「(; ꒪ㅿ꒪)えっ?何今のはっ?」
✱「よっしゃー!」
✱「アミ オメ━( ´∀`)━!!!!」
✱「やるやん」
✱「マジかよ?」
✱「どんまいロミーちゃん」
✱「惜しかったな」
両配信者の視聴者が自分たちの推しに声を掛ける
(やっぱりロミータちゃん。【スライド避け】も【当て身斬り】も知らなかったんだ)
「ねぇ、ロミーさん。今のは貴女が特殊回避や当て身を知らないから勝てただけだから、今の勝負は…」
「駄目よっ!【勝敗は調子の善し悪しは関係ない!技術・知識だけでも決まらない!結果だけが全て!】
それが決闘のルールでしょっ!ロミーは負けたの…ただソレだけなのっ…あー、ムカつくっ!」
「そ、そう?じゃあ勝ったって事で…」
✱「アミちゃんナイス!」
✱「負けるかと思たわ」
✱「良い勝負だった」
最近のネット社会では(リアルでもよくある事だが)勝敗が決してからのチャチャ入れはNGとされている。どんな理由があっても決闘を受けた時点で言い訳はしない!というのが決まりなのだ
何かのアニメで聞いた様な考え方だが、今の格ゲー界では主流になっていた。つまり、ロミータが負けたのだ
続く