目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第106話 深くなる2人の夜

【竹取家キッチン】

「どうかな?私の作ったカレーは?」


「ŧ‹"(๑´ㅂ`๑)ŧ‹" うん!美味しいわっ♪…何か隠し味入れたわよねっ?…チョコレートかな?」


亜沙美は散らかしていた自分の部屋を掃除and整理整頓してもらったお返しに、母親譲りのメニューであるミルクチョコレート入りのカレーライスを作りロミータに振る舞った



「(*゜0゜*)スッゴッイ!よく分かったね!濃いチョコの…カカオ69%ってヤツを入れたの!でも、それだと少し苦味が出ちゃうから北海道ミルクを入れて甘味を出したんだ!

それと極め付けは…三重県が誇る松阪牛のサイコロ肉をよく煮込んであるんだよ!えへへ、これは自信のメニューなんだぁ♪」


「凄いじゃない亜沙美!普通のカレーを作ってるんだろうな…って思ってたけど、こんなに手の込んだカレーを作ってくれたなんて嬉しいわっ♪」


「だって…ロミータちゃん。私のこと好きって言ってくれたし…ゴニョニョ…」


母親から教えられた料理を褒めてもらえたのと、友達として好き(亜沙美主観)と言われた事が凄く嬉しいと表現している亜沙美


「チッチッチッ!違うでしょ亜沙美【大好き】だっ!って言ったハズよ♪」


「( ꈍᴗꈍ )えへへ、そうだったね♪」



【大好き】

友達としての事だと思っている亜沙美だが、カップルとして。だと言っているロミータ。食事の後の2人は…


「亜沙美、ご馳走様。食器洗いはロミーも手伝うわ…良いのよ。カレー凄く美味しかったからね」


「うん…一緒にしようか♪」


2人は仲良く使った食器を洗いながら、他愛もない話で盛り上がっていた。一軒家のキッチンとは言え、流し台は普通サイズなので横に並んで洗っていると…自然と肩と腕が触れた


「あっ!?」


直接的に肌が触れた時、亜沙美はプール中でおもらしをした時の事を思い出した。水の中とは言え排水(オシッコ)してしまった恥ずかしい姿を観られたので、亜沙美の顔はイッキに真っ赤になった




【亜沙美の部屋】

「ちゃんと通信は有線でやってるのね正解よ!良い?絶対に無線LANは駄目だからね!配信中に通信切れで配信終了!なんて事は絶対のNGなんだからねっ!……あっ!?ごめんね、当たっちゃった」


一生懸命に教えていて熱が入っていたので、亜沙美がどれだけ理解しているのか確認しようと彼女の方に向き直った時、ロミータの指が亜沙美の胸部に当たった!


「あっ!?…うん、大丈夫。理解してるよ……それと、あのね…プールで排水(オモラシ)しちゃった事は本当に内緒にしてね…」


「も、もちろんよ。誰にも言わないわっ!」

(そんな美味しい話を誰かに聞かせてあげるなんて勿体ない事、どんな餌をぶら下げられたって、しやしないわよっ!!)


もちろんロミータの事は信用しているが流石に恥ずかし過ぎる事なので、確認せずにはいられない亜沙美。ただロミータは別の理由で「口が裂けても言わない!」と言った


それからロミータは配信者として気を付けるべき配信環境のレクチャーを、親切に分かりやすく説明してくれていた


「それから、配線ケーブルと余ってる部分を螺旋巻きにするのも良くないわっ!なるべく直線部分を多くした方が気持ち分程度だけど、通信速度がアップするからね!それと…」


「ちょっと待ってロミータちゃん。情報が多くて覚えきれそうにないからメモするね。えっと確か…ケーブルはなるべく真っ直ぐに。マウスも有線式の方が安心。それから…」


ロミータは本当に亜沙美に好意を持っていたので、彼女の為にチカラになりたい!という気持ちから気が付いたら、余りにも沢山のアドバイスをしていたのでメモする事にした亜沙美


(亜沙美の指…細くて可愛い♪一緒懸命に書いているわ…んっ?ロミーの事を見てる?…ははーん!分かったわよ亜沙美♪)


「亜沙美どうかしたの?ロミーの顔をジッと見つめてさ♪」


「えっ!?あの、そのね…」


「( *´꒳`*)ふふ♪どの話を忘れちゃったの?何かもう1度聞きたいのが有るんでしょ?」


「すっごーいロミータちゃん!どうして私が考えてること分かっちゃったのぉ?」


亜沙美は自分が考えてることを言い当てられ驚いた!

(そんなに分かりやすく顔に出してたら、そりゃーね。にしても亜沙美は本当に可愛いなー♪)


そんな亜沙美の1つ1つの挙動にさえ、愛らしさを感じているロミータ。その時、部屋に飾ってある時計が19時を示していた


「ポーン♪ポーン♬」


「Σ(゜□゜)あっ!!もうこんな時間だけど…ロミータちゃん、まだ時間は良いの?ここからだとバスを使っても…梨香ちゃん家まで1時間弱掛かるでしょ?」


「そう言えばそうね……ねぇ亜沙美。こんばんは泊まらせてもらっても良いかな?まだまだ説明もしたりないし……もっと亜沙美と仲良くなりたいからね♪」


「……そうだね。まだ夏休みだし、私は全然構わないよ…そうだ!梨香ちゃんには連絡しといた方が良いんじゃない?」


「そうね…梨香に心配させても悪いから、連絡しておくわ。ちょっと待っててね」


そう言うとロミータは部屋の外に出て、梨香の携帯を鳴らした。2-3分話した後、ロミータは笑顔を浮かべて部屋に戻って来た


「梨香ちゃんは何て?」


「明日の夕飯には間に合うように帰る。って伝えたわ。梨香も明日は出掛けるらしいから、気にせずにゆっくりしてきてね。と言ってたわ」



梨香に「亜沙美の家で泊まる」と伝えたので…この先、亜沙美と一緒にお風呂に入り、亜沙美と一緒の布団で眠る。その際に亜沙美の匂いを堪能し、隙あらば悪戯もして更に彼女の可愛さを味わおうと企んでいるロミータは、ニヤけた顔をしていたのだが…


「そっか、梨香ちゃん。明日はお出掛けするんだ…」


(…という事は相手は…太一とだよね…さっきKissしてたくらいだし…そうだよね?)


今ロミータと仲良くなれてる事は正直に嬉しい亜沙美だが、引き籠もりの自分にこれまで優しくしてくれた太一が、友達とはいえ梨香と仲良くお出掛けする。という話に動揺してしまう


ロミータは少し悲しそうな表情を浮かべている亜沙美が何を考えているのか?大体の予想はついていた


「クンクン…亜沙美、料理頑張ってくれたから少し汗かいたみたいね…ちょっと臭うわよっ(笑)」


「( °◽︎° ;)えっ!?本当に?」


「お風呂に入った方が良いわね…ね、ねぇ亜沙美…良かったら一緒に入らない?」


「(; ꒪ㅿ꒪)えっ!?一緒に?」


亜沙美の寂しさを紛らわして癒す為、そして自分の欲望を更に叶える為ロミータは勇気を出して更なる1歩を踏み込んだ


亜沙美はロミータと風呂まで一緒にするのか?そして共に眠る夜は無事に過ぎ去るのか?2人の夜はまだまだ始まったばかりだった




続く

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?