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第129話 亜沙美の手料理

【カラオケ屋BIGサウンド】

「引き篭りたーい♪引き篭ーりたい!ただ1人で居たくなる〜♬……本気のニート魅せつけるまでわたーし、出掛けない〜!!」


(ロミータちゃん…ずっと私のこと見てる…嬉しいんだけどぉ…何だろう?…真剣過ぎて…重過ぎて…息苦しくなっちゃうかもぉ……)


少し前に流行ったアニメの主題歌を熱唱した亜沙美。そんな、歌っている亜沙美を無言でガン見し続けたロミータ!彼女の異様とも言える目線の強さに、少し恐怖を感じる亜沙美。この部屋から逃げ出したい気持ちが湧いてきた…


「ねぇロミータちゃん…」


「何、亜沙美?」


「うん、実はね…」


ロミータの視線が怖くなり1人で帰りたくなった亜沙美だが…よくよく彼女の目を見ると…その深い瞳の底に寂しい色が見えた気がした


(逃げちゃダメだ…逃げちゃ駄目だ…逃げちゃだめだぁ!!!)


亜沙美はツラくなって逃げだした結果…引き籠もりになってしまった事を思い出した。今回も大して変わらない気がした


予想外の事から妙に注目を集めてしまい緊張(プレッシャー)を感じ、その怖さに耐えられなくなり逃げ出す。今回も同じ事をしては駄目だと強く感じたようだ



「ねぇ…せっかくだから晩ご飯は一緒に作ってみるのはどうかなぁ?…その様子をオフコラボで流してみるとか…どうかなぁ?」


「……あら?亜沙美にしては良い意見(アイデア)じゃない?早速、今夜するの?」


「私にしては??…まぁ良いけどぉw…私イングランド料理をロミータちゃんに教えて欲しいなぁ♪」


「( °◽︎° ;)えっ!?日本料理じゃなくて良いの?」



親の故郷であるイングランドよりも、日本で過ごしている年数の方が長いロミータからすれば…料理は完全に日本料理の方が美味しいという評価のようだ。彼女はそれが当たり前だと感じている


「イングランド料理で良いの?」


「うん♬ロミータちゃんのオススメ、一緒に作りたいなぁ♬」


「……良しっ、あ!だけどオーブンとかは無いわよね?」


「有るよ。お母さんは料理好きだったから…回数自体は仕事が忙しくてあんまり記憶に残ってないけど…」


「オーブンあるならパイを作るわねっ!さぁ、買い物に行くわよっ♬」


そして料理の為の材料を買いに出掛けた2人。楽しい会話をしながら必要な物を買い終え帰宅し、配信の準備を始めた




【コテージ パイ】

「皆さんこん視聴者(アミーゴ)!!AA(ダブルエー)VTuberの浅宮アミでーっす!」


✱「こんアミーゴ……あっ!」

✱「こん…Σ(゜□゜)あっ!!」

✱「マジかっ?」

✱「食べ物よりアミー水を…」

✱「やかましいわっ!」


「(*´ ˘ `*)みんなに聞いて欲しい事があるんだぁ♪…えへへ〜…知りたい〜?どうしようかな〜?教えちゃおうかなぁ?」


✱「俺の為に飯を?」

✱「毎日俺の味噌汁を。か?」

✱「おっほ!」

✱「しゃーねーな。結婚してやっか…」

✱「味噌汁が上手いなら貰ってやろう」


「ヽ(`Д´#)ノ こら、コラ、ゴラっー!!いつアミが視聴者(アミーゴ)と結婚するって言ったのよ?…幸せな妄想を爆発させちゃ駄目よ?」


✱「今夜は料理配信?」

✱「料理に目覚めたか?」

✱「自慢のレシピとか?」

✱「食べさせるのか?俺以外の奴に」

✱「作れるの?」


「( ˶¯ ꒳¯˵)むふー!実はね〜…前回オフコラボしたロミーちゃんを覚えてる?…ほら、外国人の子で【パリピカート】凄く上手かった…

彼女の都合が…アミにとっては良い方向に転んだみたいでぇ…今夜もオフコラボ配信する事になっちゃいましたぁ!!」


✱「( ⊙Д⊙)マジかよ!?」

✱「アミチャンネル爆伸びする?」

✱「おめっとー」

✱「良かったねー」

✱「それは楽しみ」


「アミーゴの皆さん、こんばんはっ!またまた、お邪魔させていただきます。イングランド女子高生VTuberのロミーで〜す!よろしくねっ♬」


✱「ロミーちゃん。キタコレ!」

✱「ロリ巨乳最高かよ!」

✱「ロミーちゃん」

✱「かわかわ❤︎」

✱「こんばんは」




【調理開始】

「(⑉・̆н・̆⑉)何だかアミより、ロミーちゃんへの黄色い声援が多い気がするけどぉ…まぁ良いよ。…じゃあ…材料2人分ね?どれどれ…

じゃがいも大3個

牛豚合びき肉200g

玉ねぎ小1個

にんじん1/3個

牛乳100ccくらい

塩・こしょう少々

コンソメの素1かけ

水100cc強

バター10g

とろけるチーズ2枚……なるほど〜」


✱「何だろ?」

✱「もしかしてイングランド料理?」

✱「ロミーちゃんは料理上手そう!」

✱「我らがアミの腕はなぁ…」

✱「アミやもんな…」

✱「ア俺恥 しそうだよな」


「ε٩(๑>ω<)۶зもう!分かんないでしょ!アミだって少しは料理してるんだからねぇ!」




【作り方】

「アミ。指示通りによろしくねっ!

フライパンにオリーブオイルをいれて、合いびき肉を炒めるの…火が通ってきたら人参・玉ねぎを入れてさっと炒めてね。コンソメの素とお水を加えて、スープがなじんで蒸発して来たかな〜?って思ったら火を止めて良いわよ

じゃがいもはポテトサラダの要領で茹でたものを温かいうちに潰し、バター、塩・こしょうをいれ混ぜ合わせて、さらに、じゃがいもを潰したボールに牛乳を加えてペースト状にする。

ひき肉の炒めたものを耐熱皿に入れ、上にじゃがいものペーストをのせるの。その上にチーズを乗せる

今回は安いしお手軽だからスライスチーズを使用するわ。まぁ、チーズは溶けるものならなんでもいいと思うわ。200度のオーブンで15分焼いたらできあがりよ!焼き色がほんのりつく頃ね」


「┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈」


「アミ…聞いてる?」


✱「失神してる?」

✱「容量オーバーか?」

✱「致命的なミスった?」

✱「意識飛んだ?」

✱「本気モードか?」



ロミータの指示通りに必死に調理する亜沙美。今夜の配信でもアミとロミーのてぇてぇオフコラボを楽しめて、大満足の様子の視聴者(アミーゴ)たちだが…その中で1人、亜沙美だけは全く余裕の無い表情で全身全霊を注いで料理していたのだった


普段は自分だけの為の簡単クッキングしかしていない亜沙美にとって、ロミータの指示する本格的な料理に焦り始めていた

果たして、その出来栄えは?




続く

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