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救国のエフィーリア
救国のエフィーリア
ANAMATIA
異世界恋愛ロマファン
2024年10月31日
公開日
6.3万字
連載中
泉美澪(いずみみれい)は、真面目で優しく少し流されやすい高校2年生の女子高生。 ある日、夕方の図書室で、ボロボロの本を拾った。本の中身は記号のような文字で書かれていて、読めるはずのない文字が、頭の中で翻訳されてしまうことに驚愕する。 そして、何かに取り憑かれたかのようにページをめくり続け、ある名称に目をとめる。 「ゼスフォティーウ、さま」 そう口にした瞬間、美澪の足元に巨大な穴が出現し、その中に吸い込まれていく。 そうしてたどり着いたのは、ヴァートゥルナ神と名乗る少年ヴァルの神域だった。 「キミはボクの愛し子なんだよ」 愛し子=エフィーリアであると告げられた美澪は、召喚の儀式によって、水の国ヒュドゥーテルに降り立った。 そこで聞かされた使命は、エクリオの王太子と交わり、その魂を浄化し、エフィーリアの神力を継ぐ子どもを産むことだった。 「家に帰りたい」 現実を受け止められずにいた美澪は、メアリーという侍女に心を開き、持ち前のポジティブさを取り戻す。そして戸惑い悩みながらも、自らの使命を受け止めつつあった。 「美澪の側にいるのに都合がよかったんだ」 突如として現れたヴァルは、瞳と髪色を変えて、パラディン伯と名乗った。 神域での一件で、ヴァルを信用しきれない美澪は、ヴァルと過ごすうちに、警戒しながらもそこそこ良好な関係を築いていく。 「エクリオに輿入れしても、日本に帰る方法を探し続ける」 美澪は、日本に帰ることを諦めないと決めて、自らの使命を果たすために合わせ鏡の儀式を行い、エクリオに転移する。 「あなたの夫になる者です」 そうして転移先で出会った、エクリオの王太子イリオスは、褐色の肌に銀の髪。そして、琥珀色の瞳をもった精悍な顔をした美丈夫だった。 元の世界に帰りたいと思っていたはずの美澪だが、イリオスと過ごすうちに彼に惹かれはじめ、決意が揺らぎだす。しかしイリオスには、他に愛する女性がいた。 果たして美澪は元の世界に帰れるのか? それとも異世界に残り、ヴァルもしくはイリオスのどちらかと添い遂げるのか? 真面目で優しくて、ちょっぴり流されやすい女子高生が、異世界に召喚され、前世の宿命に翻弄されながらイケメンに愛される話です。

本文

第1話 現代、図書室にて

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