白亜の月が照らす夜の闇
深淵に沈みし森灯る
淡く儚く光る 蝶の羽
“さあ、おゆきなさい。永遠の向こうへ。その先へ”
女神が優しく語りかける
幼子を安心させるように
“大丈夫だから”と
不安気に揺らいでいた蝶は空へと羽ばたいてゆく
白亜の月よりも白い羽を広げて
何処までも
白亜の月だけが静かに見守る
白蝶はゆく
永遠の向こうのその先へ
まだみぬ夢の先へ