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✿狐面は夜に咲く

煌々と闇夜に咲く狐面。

ひとつ、ふたつ、みっつ――数えるのを少女はやめた。


多すぎるのだ、数えるのには。


そのとき少年の声が闇夜に虚しく響き渡る。




「どれだけ葬っても全然見つからない……!どこにいるんだ白音……!」



いつになれば終わるんだと少年は絶叫した。それはまるで断末魔のような叫び。



ああ、犠牲者だけが増えていく。



せめてもの弔いにと置いた狐面の瞳が昏く昏く空を見ていた。



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