毎朝僕は色をみる
これがどれだけ幸せなことか
あの頃の僕はちっとも気づかなかったんだ
僕が行けなくなった外の世界は
もう見たくない日常
もう色褪せた日常
せまいせまい、小さな箱庭の中
歪で
息苦しい水槽
そんな時僕を誘いに来た
“カーマイン”
「お前が嫌なら一生出なくてもいいじゃん。でもさ外だけじゃないんだぜ、世界って。オレが連れてってやる、トクベツにな」
カーマインの首にかかっている砂時計の青い砂が
光纏い 世界を ゆらす
僕にはじめてできたともだち
カーマインの瞳に広がる海が
僕に夢を見せてくれる
毎朝僕は色をみる
カーマインの瞳に
広がるうつくしい海を