目次
ブックマーク
応援する
5
コメント
シェア
通報

✾砂漠の詩

砂塵と消えた

詩は

記憶の砂漠が

綴いてゆくこともなく

永久とこしえ



砂塵と消えた

詩は

秘密をまもるために

そこにあるのは

開けてはならない“うた”



いつだって記憶は朧気に

内側から

崩れてゆくもの



砂塵と消えた

詩は

埋もれ木のように沈んで

記憶はなにも語らない

記憶はなにも語らない



閉ざされた砂の海

幾つもの消えた“うた”

今何処いずこの夢みて

邂逅を待ち望む



砂塵と消えた

詩は

詩の香りを残さずに

露となって消えた



砂塵と消えた

詩は



いのちは

“うた”は

絶えず巡る




今何処いずこの夢みて



邂逅を 待ち 望む

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?