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第17話 ティアーの相手がドーピングしたんだけど、どうすればいいと思う?

「ぐるららああああああああああぁぁああッ!!!」

「SET、【インパクト・バレット】、発射ファイア!!」


 先ほどの開幕と同様に、獣人の幹部がまず飛びかかって来た。

 それを先ほどのように、衝撃波の弾丸で吹っ飛ばすティアー。


「ぐるう! グラアアアアアッ!!!」

「ちいっ!! 体勢の立て直しが早いわね!!」


 しかし、先ほどと違って吹っ飛ばした先ですぐに着地し、再度襲いかかってくる事。

 もはや単純な衝撃波の使い方では、ただの時間稼ぎにしかならなかった。


 獣人の手の爪が巨大化し、ティアーに向かって振りかぶられる!! 


「SET、【“リフト”ブロック・バレット】、発射ファイア!!」


 グインッ!!! ガキィッ!! 


 その直前に、ティアーは足元にとある弾丸を発射した。

 着弾した箇所から、例のブロックが足元から“生えて来たのだ”

 そのブロックに押し上げられ、ティアーはその場から上に移動する。

 そして獣人の幹部の振り切った爪は、生えて来たブロックに阻まれる。


 さっきのブロックが、ブロックそのものを指定した箇所に召喚する方法! 

 今回は、着弾箇所から上に乗ってるものを押し除けるように伸びるブロックの召喚方法! 

 盾の使い方だけでなく、人や物体の強制移動効果! こんな違いがあるのか!! 


「ぐぎゃああおおおお!?」

「あら! 爪とぎには硬すぎたかしら!! ごめんあそばせ!!」


「ぬ、う、ぬおおおおおおおおお!!!」

「うわ、わ、わわっ!?」


 すると、ティアーの足元のブロックが何故か浮き上がる。

 巨体の幹部が、ブロックをつかんで持ち上げていたのだ!! 


 上に乗っていたティアーはバランスを崩して、床に落下する。


「おっとっと!? 危ない危な……きゃあ!?」

「ぬおおああアアアアアッ!!!」


 着地したティアーに追い討ちをかけるように、持ち上げたブロックをそのままティアーに向かって振り下ろされた!! 

 危ないっ!? 


「SET、【インパクト・バレット】!! 発射ファイア!!」


 しかしティアーは咄嗟に、自身に衝撃波の弾を撃ちこんでその場を離脱。

 空中移動が出来るなら、同じように地上でも瞬間的に高速移動が可能だと、そういう事か! 

 10mくらい離れた位置に、ティアーはズザーっと止まっており、元々いた箇所は叩きつけられたブロックで粉砕されていた。

 直撃したら、流石に俺でもヤバイぞあれは!? 


「ビガア! スーパーダブルロケット、パァアアアンチッ!!」

「SET、【ブロック・バレット】、発射ファイア!!」


 しかし敵の攻撃はまだまだ続く! 

 ロボの幹部の強化された両拳がティアーに向かって放たれる!! 

 それに対して、ティアーはブロックの盾でガードしようとするが……


 ガッ、ガガガッ!! ドゴオオオンッ!!! 


「っ!? ブロックを貫通した!?」


 阻みに入ったブロックに穴を開け、二つの拳がなおもティアーに向かって飛んでいく!! 

 おそらくあの分だと衝撃波の弾でもずらせないだろう! 

 これじゃあ攻撃を防げない!! 


「SET、【“リフト”ブロック・バレット】、発射ファイア!!」


 しかし、なおもティアーは冷静に、目の前に競り上がる方のブロックを展開。

 競り上がったブロックは、飛んできていた二つの拳を下から掬い上げるように押し除ける! 

 防ぐのではなく、質量で物理的にずらす! 上手い!! 


 けれど……


「ビガアああ!! 回り込めッ!!」

「チィッ!! しつこいわね!!」


 逸れて行った両拳は、まだ生きていた! 

 空中で方向転換して、なおもティアーに向かって行く!! 


「キキィッ!! ダメおしだ!!」

「っ!? ミサイルランチャー!?」


 ふと見ると、ドクターの幹部がミサイルランチャーを肩に担いで、ティアーを狙っていた!! 

 反対側からは、ロケットパンチ!! 

 完全に挟み撃ちにされている!! 


 両拳を捌ききれない以上、これはどっちか、または両方当たる……!? 


「発ッ」

「SET、【ワイヤー・バレット】、発射ファイア!!」

「キキッ?!」


 しかし、ティアーは今度は新しい弾をドクターの幹部に向かって放つ。

 それは、銃口から続いているワイヤーだった。発射した先端には、フックが付いている! 

 それがドクターの幹部の服をがっしり掴む!! 


「リール!! ぐううううっ!!!」

「キキぃ!!」


 ワイヤーが銃口に巻き取られていき、ドクターの幹部はティアーのところまで引っ張られる。

 そして…… 


「同士討ちなさい!!」


 ズガンッ!! ズガンッ!! 


「ギギぃいぃぃッ?!!」


 ドクターの幹部を盾にして、ロボの両拳を防いでいた。

 今度こそ完全に勢いを失った両拳は、ゆっくり本体のロボに戻って行こうとする。


「SET、【ワイヤー・バレット】、発射ファイア。巻きつきなさい!」


 が。その両拳がゆっくり移動しているすきに、新しいワイヤーで両拳をぐるぐる巻きにする。

 そして銃口の先からワイヤーが全部飛び出ると、その端を屋上のフェンスに巻きつけていた。

 これでロボは一時的に無力化しただろう。しかし……


「キキ、き、キキぃ──!!」

「ッチい!! 今のパンチでも倒れないなんて、しぶとくなってるわね!!」


 そう、身代わりにされたドクターの幹部は、なおも立っている。

 幹部の中で一番耐久が低そうなはずなのに、例のドーピングのおかげかまだ立っている!! 

 再度爆弾を出そうとしたため、ティアーは衝撃波の弾でとりあえず吹っ飛ばして距離を取っていた。


「くく、はーっはっはッ!!! どうだどうだ、苦戦しているようではないか!! 小娘ぇ!!」


 離れたところで見ているプルガトリオがそう高笑いを上げている。

 先ほどまであんなに手玉にとられていた相手が、戦いづらそうに苦悶の表情を浮かべているのがとても嬉しいらしい。


「……ええ。厄介なことになったわねー、って思ってるわ」

「くくく、強がりはよせ。【ブラッド・フォース】を使った我が幹部達は、並の幹部を遥かに凌ぐ! さらにそこに暴走ロボも追加だ! 貴様程度の木端組織の幹部では、話にならんわ!!」

「ふーん。……ねえ、【ブラッド・フォース】って何から作られてるか知ってるの?」

「知ってるさ、人間の命だろう? それがどうした?」

「……それを知ってて、何も感じないの?」

「何がだ? 別に材料などどうでもよかろう。我らの強化になるのだから!!」

「……そう」


 言葉を交わすにつれて、ティアーの表情が抜け落ちて行く。

 それにプルガトリオは気が付いていない。


「さあ、ゆけ!! 今の貴様らなら、あの小娘の小細工程度蹴散らせるだろう!!」

「ごおおう!! ぬうううううううんッ!!!」


 その言葉とともに、巨体の幹部がティアーに向かって走りだす。

 ヤバイ、ここまで見た感じだと、ティアーは単純に巨大な質量やパワーで押し切られることに弱い。

 つまり、ドーピングした四幹部の中で現状一番相性の悪そうな相手が向かって来ている。


 さっきのようにブロックで盾を作ってもダメ。おそらく壊されるか投げ飛ばされる。

 衝撃波も、吹っ飛ぶかどうか怪しい。

 つまりティアーは逃げの一手しかない。


 どうする……!! 


 ……そう思っていると、ティアーは片手の銃口を真上に向ける。


「SET、【ガンソード・バレット】、発射ファイア


 ジャキンッ!! 


 その言葉とともに、天に掲げた銃口から“巨大な刃”が現れた。

 まるで銃剣のような形になったそれは、十分な威圧感があった。


 そして、もう片方の銃を肘を曲げながら背後に向かって固定する。


「──SET、【インパクト・バレット】、発射ファイア


 その言葉とともに、ティアーは“踏み込んだ”

 向かってくる巨体の幹部に向かって、瞬間的に高速移動で向かい──“一閃”


「ぬ、ぐっ……? ……グァああああああああああッ?!!!」


 すれ違いざま、一瞬すぎて幹部は何が起こったのか数秒理解出来なかった後、巨大な刃で大きく斬り付けられたことにようやく把握した。

 その巨体の大きなお腹に、大きな切り傷が付けられていた。


「何いっ?!!」

「まだよ。【インパクト・バレット】、二重発射ツイン・ファイア」


 驚愕しているボスをよそに、ティアーは次の行動に移る。

 二丁拳銃を両方巨体の幹部に向け、衝撃波の弾を放った。

 1発だけならあの重さで動かないかもしれない、けれど二重なら? 


 ある意味脳筋的な解決方法で、巨体の幹部は衝撃波で打ち上げられる。

 しかし高さはそれほどでもなく、せいぜい3mほど。しかしティアーにとってはそれで十分だった。


「SET、【ノーマル・バレット】。──“ツイン・20(トゥエンティ)・ガトリング!!”」


 通常の弾が発射される。ただし、それぞれの銃口から20発ずつ、計40発が。

 空中で身動きできない巨体の幹部に、全て正確に着弾し続ける!! 


 ズガガガガガガガガッガガガガガガッガガガガガガッ!!! 


「ぬううううううああああああぁぁああっ?!!」


 比較的威力の小さい弾、しかしあれだけの数を一気に浴びせられると、流石に堪えるのだろう。

 しかも、ヒットしている箇所は斬り付けられた切り傷の跡!! あれは効く!! 

 巨体の幹部が苦痛に歪み、地面に落下しようとしきる前に、ティアーが走り出す。



「SET、【カオスレーザー・バレット】、発射ファイアッ!!」



 ──それは、巨大な光だった。


 紫色と黒色がグチャグチャに混ざったような、不思議な模様をした極太レーザーが巨体の幹部を覆い尽くす。

 見ている俺が綺麗だ、と思うほど見事なレーザーがしばらく照射され……


「──────」


 巨体の幹部がズシイインッと落ちた。

 悲鳴の声すら、上がらなかった。……よく確認すると、生きては、いるらしい。

 しかし、どう見ても今度こそ復帰は無理そうだった。


「────な、なん……?」

「【ガンソード・バレット】一回に、“ツイン・20(トゥエンティ)・ガトリング”、それと【カオスレーザー・バレット】で、ようやく一人。……ふう、結構手間ね」


 驚愕しているボスをよそに、ティアーは今の戦績を冷静に振り返っていた。

 比較的攻撃力不足を自覚している彼女だったが、本気で火力を全振りしたらこの程度のことは軽く出来る。そのことを証明した形だった。

 結構手間だと言っているが、相変わらずそこまで汗を掻いているようには見えなかった。


「さて、と。──ボスを除いて、後3人」


 そう言って、ティアーは再度二丁拳銃を構え始めた……



 ☆★☆



「────すげえ。凄え、凄え、凄え……ッ!!」


 ここまでの一連の攻防を見て、俺は興奮していた。

 なんだ、あの動きは。なんだ、あの弾は。なんだ、あの精密さは! 

 ティアーの戦い、その全てに目を奪われていた。


 今の巨体の幹部を倒した一連の火力特化の攻撃連打も凄いが、ドーピング使われる前のサポートよりのテクニカルな動きも、どっちもとても興味深いものだった。

 本人曰く、最初の攻防は“遊びの範疇”とか言っていたが、その遊びの範囲ですら大半の敵は対処しきれないだろう。

 こうしてティアーの戦いを見てみると、おそらく並の実力者では“勝負の土俵にすら上がらせて貰えない”。


 ──俺なら、どうする? 


 いつの間にか、仮にもしティアーとガチ敵対した際、自分ならどうなるか本気で思考していた。


 空中移動は、“レッド・ハイパーエッジ”の遠距離攻撃でなんとか追撃して……

 あ、でも空中にブロック召喚されて防がれる場合もあるか。

 とりあえずなんらかの手段でティアーを足止めして接近して、いや、“レッド・メガフレイム”であたり一面を炎に包めば……

 あ、ダメだ。単純に炎じゃブロックで阻まれる。

 というか、そもそも俺自身の機動力が足りないから、ティアーの衝撃移動に全然追いつけてないし。

 いっそ、“レッド・ツインギフト”で強化した“レッド・ウルトラエッジ”で全面範囲、もしくは開発中の“レッド・ギガフレイム”でブロックごと粉砕すれば。二段階強化なら流石にブロック破壊出来る筈……

 でもなー、あれ数ある手段の一つだろ、ブロック。あれ破壊するためだけに最大奥義切らされるってコスパ悪すぎる……


 ああ、もう!! ブロック本当に邪魔だな!? 


 頭の中で様々なパターンでシミュレーションするが、ほぼ俺自身の勝ち筋が見えなかった。

 バトル開始前、ティアーが俺に絶望しろと言った意味が、よく分かった気がする。

 そもそも、空中を縦横無尽に動き回れるだけでなく、ブロックを盾がわりに攻撃を防ぐだけでも頭を抱える案件だ。


 結果、現状の自身の手持ちだと“レッド・ツインギフト”前提の攻防でギリ土俵に上がれるかどうか、くらいだった。

 しかも、土俵に上がれたとしても、そこからティアーの攻撃特化の一連のコンボが待っているというのだから笑えない。

 世界征服を目指している幹部なだけはある、それを見ただけで思い知らされた形だった。


 ああ、全く。


「──くっそ、遠いなあ……っ」


 俺は悔しさと焦燥感と……ある種の尊敬を感じていた。

 総合的には現状、自分レッドではティアーに勝てない。そう結論せざるを得なかった。

 ああ、そうだ。ティアーの目論見通り、俺は絶望している。この実力差に。

 そう自身の精神を整理して……



──尚も、キラキラした目でティアーの戦いを見ている自分自身の事は、自覚が無かった



 ……だからまあ、これは油断だったのだろう。



「グラアアアアアッ!!!」


 バギィッ!! 


「っ!? レッド!?」


 ……離れたところで観戦していた筈の俺のところに、獣人の幹部がいつの間にか来て攻撃していたのだ。

 例の大きな爪で俺の頭を横からガツンッ!! 

 俺は後方へ吹っ飛び、ヘルメットにヒビが入ってバイザーの一部が割れていた。

 ……口の中も、血の味が少しした。どうやら頭から垂れて少し切ったらしい。


「そうだ……何もあの女だけを相手する必要ねえんだ!! ヒーローなんて一人でも多く倒せりゃいいもんなあっ!!」

「ビガアッ!! ようやく解けました。私もそちらを相手しましょう」


 獣人の幹部と、復帰したロボの幹部が俺に向かって視線を向ける。

 ……どうやら、思ったより強敵のティアーを倒すより、先にボーッと突っ立ってたヒーローを倒すことに切り替えたらしい。


「ちょっ!? あんたら卑怯よ!! 今相手してるのは私でしょう!?」

「っは!! 関係ねえな!! どうせヒーローは全員ぶっ殺すんだからよう!! そうしたらスッキリするだろうが!!」


 ティアーの言葉を気にせず、獣人の幹部は尚も俺の方を向いている。

 ……倒れた俺は、ゆっくりと上体を起こしている。


「ふざけんなっ!! こうなったら無理やりにでもこっちを向かせて……」

「キキぃ!! そうはさせないねえ!!」

「チィッ!! 邪魔よ!!」


 俺の方を助けようとしてくれていたティアーは、残ったドクターの幹部に阻まれる。


「おらあ!! 死ねえ!!」

「ビガア! スーパーロケット、パァアアアンチッ!!」


「っ!? レッドぉッ!?」


 獣人の幹部の爪が。ロボの幹部のロケットパンチが。

 同時に俺に向かって放たれる。

 その攻撃は、両方俺に吸い込まれ──



 ──その前に、俺は“レッド・ツインギフト”を発動。


 ──剣を両手で握って、まず獣人の幹部を切った。


 ──その後、そのままの勢いで剣をぶん投げ、ロボのパンチを貫いた。


 ──そして、貫いた剣はそのままロボの幹部の胴体にぶっ刺さった。



 ……この間、2秒未満。



「────────?」


「────────??」


 は? という言葉すら、幹部達は出せなかった。

 二人の表情は、今もなお自身の体に何があったのか分かっていなかった。

 いつの間にか、自身の体に大きな切り傷が付けられ────“その傷痕から、炎が炸裂した”


「──あ、あ? ぁぁぁああああああああアアアアアッッッ??!!!!」


「──ピ、ガ? ぃぃぃがガアアアアアアアアアアアッッッ??!!!!」」


 獣人の幹部は倒れ、ロボの幹部は爆発した。


 ……この時自覚は無かったが、俺はどうやら“レッド・ウルトラエッジ”を両幹部に叩き込んでいたらしい。

 ──ただし、“本来超広範囲攻撃になる筈だった斬撃を、たった二人の体の中に止まらせる”精密芸当で。

 とっさにやった事だったが、どうやら無意識に範囲攻撃を単体攻撃まで圧縮していたとのことだ。

 おかげで周りのビルに被害を出さずに最強技を出すことが出来ている。

 あとで映像を見直して、ようやく自分で理解していた。


 それはともかく。

 獣人の幹部は俺の近くで倒れビクッビクンと痙攣しており。

 ロボの幹部は、頭部だけが俺の近くに転がってきた。

 二人ともどうやら生きている。ロボの方は頭部のほうに意識があるらしい。


「ビ、ガ……!? な、何が……ゴフッ!?」


 俺は、まだ意識が残っているロボの幹部の頭部を踏みつける。

 そして一言。

 ヒーローを舐めるな、とか。どうだ思い知ったか、とかではなく。




「────今良いところなんだから、邪魔すんじゃねえよ?」




 滑らかに出た言葉は、それだけだった。

 ……まるで好きなヒーロー番組を見ているときに、外部から体を揺らされて邪魔されたときのような感覚。

 子供の癇癪に近かった。それが、大人の殺意に昇華されていたが。

 割れたバイザーから見える目は、まるで落ちてるゴミを見るかのように冷えた視線を出していた。


「────」

「────」


 純度100%とも言える殺意とともに放たれたその言葉は、二人の幹部の耳に入り。

 ……その言葉に切り裂かれたかのように、二人の意識は停止していた──




 ★佐藤聖夜さとうせいや


 23歳

 175cm

 黒髪

 中立・善

 男


 主人公

【ジャスティス戦隊】のレッド。


「邪魔したな。さて、続きをどうぞ」


 戦場でボーッと突っ立っているのが悪い。自己反省。

 せっかくのティアーの対戦相手を減らしてしまった事は失敗したと思っている。

 範囲攻撃を単体攻撃にする術を手に入れてラッキー、と感じている。




 ★天野涙あまのるい


 22歳

 168cm

 青髪

 混沌・善

 女


【ジャスティス戦隊】のブルー。

 兼、【カオス・ワールド】の幹部、“コバルト・ティアー”。


「さらっとツーキルしたんだけどアイツ……」


 苦手とは言ったが、倒せないとは言っていない。

 自分が少し本気を出して、ついでに格好いいところを見せようと思ったら、思い人が急に自分以上の戦果を叩き出した件について。

 見惚れるというより、逆に少し引いている。

 普段は抜け目ないのに、何気にレッド関連、というか好きな男関連だとよく読み違える女。



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