「あさいくんあさいくーん」
「うおっ!? 未央ちゃん!」
みおはあさいくんがだいすき。
ほんとはおねえちゃんみたくあさいくんのむねにだきつきたいんだけど、みおはまだちっちゃいからあしにしかだきつけないの。
だけどみおはあさいくんのあしもすき。
あさいくんのあしにほっぺをすりすりしてると、とってもしあわせなきもちになるの。
「あさいくんあさいくーん」
「未央ちゃん」
みおがあさいくんのなまえをよぶと、あさいくんはやさしいかおでみおのことをみてくれる。
だからようがなくても、みおはあさいくんのなまえをよんじゃうの。
「よしよし、じゃあ今日も三人で遊ぼうか」
「うん」
あさいくんはみおのあたまをなでなでしてくれた。
えへへ、らっきー。
はやくあさいくんとおねえちゃんがけっこんすればいいのにな。
そしたらあさいくんもみおといっしょのおうちにすめて、まいにちあそべるのにな。
「もう、未央は本当に甘えん坊なんだから」
そういいながらおねえちゃんもみおのあたまをなでてくれた。
えへへ、でもみおがあまえんぼうなのは、おねえちゃんがみおのことをあまやかすからだよ。
だからみおはわるくないもん。
「今日は何して遊ぼうか、未央ちゃん?」
「きょうはこれー」
「え?」
みおはきのうおねえちゃんにつくってもらったあたらしいげーむをぽけっとからだしたの。
「……これは?」
「ふっふーん! これは私が作った、『現実的な結婚ゲーム』だよ!」
「現実的な結婚ゲーム!? もう既に地雷臭しかしないッ!!」
きゃははは、あさいくんのあせってるかおおもしろーい。
みおはあさいくんのあせってるかおもだいすき。
「ルールは簡単。まずこっちのカードの中から適当に一枚のカードを引くのね」
「……うん」
「そこには自分自身の性別とかルックスとか、諸々のステータスが書いてあるから、自分に一番見合っていると思われる結婚相手を、こっちのカードの中から探すっていうゲームだよ」
「大方の予想通りだった……」
あさいくんはしょぼんとしちゃった。
はうう、しょぼんとしてるあさいくんもかわいいよー。
「まあ、まずはやってみよ。最初はともくんからね」
「……うん」
あさいくんはなんのかーどをひくのかなー。
わくわく。
「……えーと、何何。――ルックスはかなりのイケメン。年収は2000万円。家族構成は父・母・兄・自分の四人家族。――おお! これは結構イイカードなんじゃない!? 引く手あまたなんじゃないのこれ!?」
ひくてあたまってなにかなー?
あたまがひくいのかなー?
「ふっふふー、じゃあこの三人から結婚相手を選んでね。①ルックスは広瀬〇ず。バストはCカップ。一人称は『あーし』」
「一人称が『あーし』の広瀬〇ずちゃん!? 何それ萌えるッ!!」
ひろせ〇ずちゃんかわいいよねー。
みおもだいすきだよ。
「②ルックスは与謝野晶子。バストはAカップ。ガノタ」
「ガノタの与謝野晶子!? 宇宙世紀シリーズの魅力を和歌で歌い上げるのかな!?」
よさのあきこもしってるよ。
『みだれがみ』のさくしゃだよね。
「③ルックスはボルボックス。バストはVカップ。ユニークスキルは『
「いろいろオカシイな!?!? ボルボックスってプランクトンの一種だよね!? バストも尋常じゃない大きさだし! あとユニークスキルって何!? トレーディングカードゲームみたくなってんじゃん!」
きゃははは、『るっくすはぼるぼっくす』って、なんかいってておもしろーい。
「さ、この中から一人を選んでね」
「う、う~ん。……まあ、でも僕はそこそこ条件良いカードだし――ここは①の広瀬〇ずちゃんでオナシャス!」
わくわく。
あさいくんはせいかいできたのかな?
「判定は――、ざんねーん! 不正解ー!」
「えーーー!?!?!? 僕の条件でもダメなの!?」
きゃははははは、みおあさいくんの「えーーー!?!?!?」だいすきだよ。
「ダメというより相性の問題だね。ともくんのカードのキャラは、実はガノタっていう隠し設定があるから、ガノタはガノタ同士、②の与謝野晶子と結婚するのが正解だよ。何だかんだ、趣味が合う人と結婚するのが一番だよ」
「いやじゃあそれを隠し設定にしないでカードに書いてよ!? そんなのわかるわけないじゃんッ!」
はー、ほんとにあさいくんはおもしろいなー……。
もっと……あさいくんと……あそびたい…………な……。
「じゃあ次は未央の番ね。――って、あらあら」
「え? ――ああ」
くぴー、くぴー。
むにゃむにゃ。
あさいくんのふともも……、やわらきゃい……。
「……ね? ともくん」
「う、うん」
「……ん」
「……ん。んむ」
「んふっ! っふ」
「んっ! ……まーちゃん」
「わーお」
「「っ!?!?」」
みおがねちゃうとあさいくんとおねえちゃんはいつもちゅーしちゃうんだから。
おちおちねてられないよ。