「あさいくんあさいくーん」
「ん? 何だい未央ちゃん」
なんだいみおちゃんじゃないよ。
れでぃのみずぎすがたをみておいて、なにかほかにいうことはないんですか?
「どうあさいくん、みおのみずぎかわいい?」
「ああ――うん、とっても可愛いよ! やっぱ未央ちゃんは天使だよ!」
えへへ、やったー。
あさいくんにてんしっていわれちゃった。
おかあさんにおねだりして、かわいいみずぎかってもらってよかった。
みおのみずぎはふりふりのついたわんぴーすたいぷで、せなかはざっくりあいてる、とってもせくしぃなみずぎなんだよ。
きょうこそはこのみずぎで、あさいくんをのうさつしちゃうんだから。
きょうはみおとあさいくんとおねえちゃんのさんにんで、おんすいぷーるにきてるの。
みおはおよげないからほんとはぷーるはきらいなんだけど、あさいくんとおねえちゃんをふたりきりにするのはやだから、がんばってついてきたの。
かわいいみずぎをきるのはたのしいしね。
「ともくんともくん、私の水着はどう?」
「ああ、まーちゃんのは――ニャッポリート!? 何だいその水着はまーちゃん!? ススス……スリングショットじゃないかッ!!? どこぞの放課後電磁波クラブかと思ったよッ!!」
ほうかごでんじはくらぶってなんだっけ?
おにゃんこくらぶみたいなものかな?
「んふふー、ともくんが幼女に目覚めないように、こうして定期的に私のバディー(ネイティブな発音)で誘惑しておかないとね」
「いや……、むしろそれだと、逆に目のやり場に困るというか……。それに、何で僕の水着はブーメランパンツなの? これ、滅茶苦茶恥ずかしいんだけど……」
「えー、いいじゃんいいじゃん、凄く似合ってるよ、ともくん!」
うんうん、そのみずぎ、みおとおねえちゃんで、あさいくんのためにえらんであげたんだよ。
でもなんだろう?
なんであさいくんのおまたは、みおやおねえちゃんとちがってふくらんでるんだろう?
なにがはいってるのかな?
「ちょっ!!? 未央ちゃんッ!!? ダメだよここを触ろうとしちゃッ!! ここには男の夢と希望が詰まってるんだからね!? 子供は触っちゃいけないんだよ!!」
えー、いいじゃんいいじゃん、みおもあさいくんのゆめときぼうをさわりたいよー。
「コラ、ダメだって言ってるでしょ未央。ともくんの夢と希望を叶えていいのは、私だけなんだからね」
「言い方はメルヘンチックだけど、実際は大分生々しいこと言ってるよね……」
ぶー。
いつかぜったいみおも、あさいくんのゆめときぼうをかなえてみせる(けつい)。
「よっし! せっかくプールに来たんだから、私はひと泳ぎしてくるね。ヒャッホー!!!」
「まーちゃん!? あまり人様に迷惑かけちゃダメだよ!」
あさいくんはおねえちゃんのおかあさんみたいだね。
じっさいのわたしたちのおかあさんは、あさいくんみたいにやさしくはないけど。
でも、きせずしてあさいくんとふたりきりになれたちゃんす。
いまのうちに、いっぱいあさいくんをゆうわくしちゃうぞ。
でも、そのまえに。
「あさいくんあさいくーん」
「ん? どうしたんだい、未央ちゃん」
えへへー、よんでみただけだよ。
いまのうちにあさいくんのふとももにいっぱいほおずりしちゃお。
こうしてていきてきにほおずりして、あさいくんはみおのものだってまーきんぐしているのです。
「やれやれ、未央ちゃんはホント僕のふともも好きだね。僕のふとももから何か出てるのかな?」
たしかにそれもあるかもね。
なんていうか、あさいくんのふとももには、ゆうがとうみたいな、ようじょをひきつけるかがやきがあるんだよね。
はー、あさいくんのふともも、すべすべできもちいー。
でも、やっぱりこのふくらみはきになるなー。
さわっちゃおっかな。
「ちょっ!!? 未央ちゃんッ!!! ダメだって言ったでしょ!! ここは世界遺産に指定されてる自然保護区の一つなんだからね!! 許可なく立ち入ったら、
ゆねすこってなにかなー?
よねすけみたいなものかなー?
ちぇっ。
あさいくんのけちー。
へるもんじゃないんだから、ちょっとくらいいいじゃーん。
「さあ未央ちゃん、僕達は泳ぎの練習をしようか。僕も手伝うから、未央ちゃんも頑張っておねえちゃんみたいに泳げるようになろうね」
「う、うん」
ううぅ。
あさいくんとふたりになれたのはよかったけど、やっぱりみずはちょっとだけこわいな。
「大丈夫だよ未央ちゃん、僕が手を繋いでるからね。その調子でバタ足を続けてごらん」
ふひぃ~。
こわいよ~。
かおがみずについちゃうよ~。
なんでみんなへいきでみずにかおをつけられるの?
みずのなかはいきができないんでしょ?
そんなことしたらしんじゃうじゃん。
「よし、よく頑張ったね、少し休憩にしようか。大分フォームが安定してきたよ。やっぱまーちゃんの妹だけあって、運動神経はいいんだね。この調子なら、すぐに一人で泳げるようになるよ」
やだ。
ひとりじゃおよぎたくない。
およぐならあさいくんといっしょじゃなきゃやだもん。
「ヒャッホー!!! はー、気持ちよかったー。やっぱ泳ぐのって、ストレス解消にもってこいだね!」
あ、おねえちゃんがかえってきちゃった。
せっかくあさいくんとふたりきりのらんでぶーだったのに。
「まーちゃんでもストレス溜まることあるんだね」
「あ! 何その言い方! 失礼しちゃうなー。そんなともくんのことは、こうしてやるこうしてやるー」
「どわっふ!? いやいやまーちゃん!
あ、おねえちゃんずるいー。
おねえちゃんがそのきなら、みおだってやっちゃうぞ。
「未央ちゃん!?!? 何で僕の水着引っ張ってるの!?!? いやいや脱げちゃうよ!! 脱げて僕のスプリットフィンガードファストボールが、ストライクゾーンにエンタイトルツーベースしちゃうよッ!!!(?)」
よいではないかよいではないかー。
ほれほれほれほれー。
「あ、ズルいぞ未央。私だって引っ張っちゃうもんね」
「まーちゃんまで!? いやいやいや、両側から同時に引っ張らないでッ! 大岡裁きみたいになってるから!! 僕のブーメランパンツが、痛い痛いって悲痛な叫びを上げてるからッ!!!」
ぜったいにまけられないたたかいが、ここにはある。
「あーれーーーー」
「くぴー、くぴー」
「あらあら、すっかり熟睡しちゃって。まあ、今日は一日いっぱい遊んだもんね。ゴメンねともくん、重いでしょ? 私がおんぶ代わろっか?」
「いや、大丈夫だよ。もうすぐまーちゃんの家着くし」
「……そんなこと言って、ホントは幼女の平らな胸を、背中で堪能したいだけじゃないでしょうね?」
「そっ!? そそそそそそんなわけないじゃないかッ!! へ、変な言いがかりはよしこさんだよッ!!」
「……怪しいなあ。……ともくんは私だけのものなんだからね。絶対に浮気は許さないからね」
「わ、わかってるよ。僕が好きなのはまーちゃんだけだから、安心してよ」
「んふふふー、それならよろしい。――えいっ」
「うわっと!? ちょっ、まーちゃん、こんなとこでそんなに身体を密着させないでよ――って、ひゃふっ!? 耳に息を吹きかけるのやめて!? 僕、耳弱いんだからッ!」
やれやれ。
そんなにさわいだらいやでもめがさめちゃうよ。
でも、きょうはあさいくんをいっぱいどくせんしちゃったし、しょうがないから、ねたふりをしておいてあげますかね。