「ニャポニャポ、ニャポニャポ、ニャッポッポ! ――1ニャッポ!」
「に、2ニャッポ!」
「3ニャッポ!」
「4ニャッポ!」
「「「「ニャッポッポ!」」」」
「FOOOOOO!!!! みんなもすっかりニャポニャポニャッポのベテだね! 今度全国大会出てみる?」
みないよ!?
てか全国大会とかあるの!?
あと、最近妙に勇斗と篠崎さんが放課後バスケ部の練習休みなこと多いけど、うちのバスケ部って練習厳しいことで有名じゃなかったっけ?(なんでそんな設定にしちゃったんだろう……)
「フッ、やあモルモット諸君、今日もよく晴れた人体実験日和だな」
「「「っ!」」」
みんな逃げてッ!!!!
この流れはいつものアレだ!!!
「フッ、逃がさんぞ智哉」
「「「っ!?」」」
死神博士は出口を塞ぎながら、例によっておっぷぁいの谷間から錠剤のようなものを二つ取り出した。
くっ!
だが、口を閉じていればあれを飲む心配はない!
絶対に口は開けないぞ!
「峰岸梅がお送りするショートコント、『ファミレス』」
――!?
「いらっしゃいませ、お客様は何名様ですか? ――はい、1名様ですね。――お煙草はお吸いになりますか? ――禁煙ですね。――それでは何が起きても弊社では一切責任は負いかねますのでこちらの同意書と契約書にサインをお願いします」
「バンジージャンプでもするのかな!?」
「隙あり!」
「あっ!」
僕のバカッ!!
ついツッコミとしての
死神博士はいつものサイドスローで、僕と勇斗の口の中に謎の錠剤を寸分の狂いなく放り込んできた。
ちっくせう!
「「んがぐぐ」」
はぁ、今回はどんな効果なんだろう(諦観)。
「うっ……!」
「ぐっ! ああああ!」
「ともくん!?」
「勇斗くん!?」
身体が焼けるように熱い……!
また身体を変化させるタイプか!?
「……なっ!?」
「こ、これは!?」
「「――!」」
その時だった。
途端にまーちゃんの背がぐんぐんと伸びていった。
――いや、違う。
僕の背が縮んでるんだ!
まさか――!?
「フッ、実験は成功のようだな。――これが私の新発明、『ショタニナール』だ!」
「「「っ!!!?」」」
ショッタリートオオオオオオオ!?!?!?!?
「FOOOOOOOOOOO!!!! 可愛いよ可愛いよともくーん!!! いや、今はともきゅんと呼ぼうッ! ともきゅん目線ちょうだいちょうだいFOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!」
「まーちゃん……」
まーちゃんはショタもイケるんだね……。
相変わらずのストライクゾーンの広さに驚嘆するばかりだ……。
僕と勇斗は、10歳くらいの体型に逆戻りしていたのだった。
まさしく『ショタニナール』だな。
むしろこれ、アポトキ○ンなんじゃ……?
まあ、こっちは30分で元に戻るんだろうけど。
「はわあああああ。勇斗くん……、いや、ゆうきゅん、とっても可愛いよ」
「そ、そうか? 何か照れるな」
篠崎さんもすっかり目がハートになっている。
まあ、でも自分の彼氏がショタ化したら、誰でもこうなるか。
僕だってまーちゃんがロリ化したら……(ゴクリ)。
「フッ、当然といえば当然だが、制服がぶかぶかだな。――だが安心しろ、今回も準備は抜かりない!」
「「「っ!」」」
死神博士は胸の谷間から二着の青いジャケットと半ズボン、そして赤い蝶ネクタイを取り出した。
あ、あの服は!?!?
完全に見た目は子ども、頭脳は大人の名探偵じゃねーかッ!!?
「FOOOOOOOOOOO!!!! イイですねー!! じゃあ、ともきゅんの着替えは私が手伝ってあげるね」
「えっ!?」
またこの流れなの!?
「そ、それでは、ゆうきゅんのは私が……」
「ああ、頼むぜ、美穂」
ゆうきゅんッ!!!
ショタなのに言動はスパダリのままって、ギャップ萌えがエグい!!!
「さあさあ、観念しなよともきゅーん」
「っ!?」
まーちゃんがオッサンみたいなやらしい顔で、両手をワキワキしながらにじり寄ってくる。
いや、最近のコンプライアンス的に、そういうのはマジでヤバいと僕は思うんだけど!?
や、やだ……。
やめて……。
あーーーーれーーーーーーーー。
「FOOOOOOOOOOO!!!! 今すぐ密室殺人解決できるレベルだよともきゅーん!! じゃあちょっとだけ、『真実はいつもひとつ』って言ってみよっか?」
「みないよ!!!」
完全にただのコスプレ大会になってるじゃないか!?
ヒロインが格闘技に精通しているという点も一致してるし……。
それにしても、なんでショタキャラってみんな半ズボン穿いてるんだろうね?
……つくづく人間って業が深いな。
「はふううううう。ゆうきゅんホント可愛い……」
「オ、オイオイ美穂」
篠崎さんは虚ろな眼でゆうきゅんを抱きしめた。
篠崎さんの中の母性本能がニャッポリートしてしまったのかもしれない(迫真)。
いつもと身長差が逆転しているので、ちょうどゆうきゅんの顔が篠崎さんの直滑降なおっぷぁいに当たっている。
ゆうきゅんはとても10歳とは思えないような、色欲にまみれた顔で鼻の下を伸ばしていた。
絵面ヤベェな!?
「あー、美穂ズルいッ! 私も私もー」
「ま、まーちゃん!?」
今度は僕がまーちゃんに抱きしめられた。
当然僕の顔もまーちゃんの柔らかスイカに
むぽー!!!
いつもながらこの弾力はパないな!?
身体が小さくなってる分、相対的により大きく感じるぜッ!!
ショタってお得ッ!!(?)
「おー、よちよち、ともきゅんは良い子でちゅねー」
「っ!?」
まーちゃんが僕の頭をナデナデし出した。
おやおや!?
何かショタってよりは、赤ちゃんプレイみたくなってない!?!?
流石に高校生で赤ちゃんプレイはハイレベルすぎないかい!?(大人でもそうだろ)
「はい、今おっぷぁいあげまちゅからねー」
「なっ!!?」
まーちゃんはいそいそと制服を脱ぎ始めた。
「いやそれ以上はマジヤバだよまーちゃん!! そもそも10歳でおっぷぁい吸ってる子なんていないよ!!」
い、いないよね?
「フッ、今回も素晴らしい実験結果が得られたな。では私は纏めてくるかな、レポートを!(倒置法)」
死神博士は高笑いしながら、デュー○更家のデュー○ズウォークで教室を出ていった。
懐かしいッ!!!
「ね、ねえゆうきゅん、今からおままごとしない?」
「ん? ああ、いいぜ」
篠崎さん!?
こういう時の君は非常にアグレッシブだね!?
ただ、10歳のショタとの遊びでおままごとをチョイスするというのは、なかなかになかなかだね!?
付き合ってあげるゆうきゅんもゆうきゅんだけど……。
「じゃあ私は夕飯の支度してるから、ゆうきゅんは会社から帰ってきたところね」
「おう」
「トントントントン」
おもむろに篠崎さんはその場で、野菜を刻むような動作をしながら擬音を口にした。
ふむふむ、新婚さんのご家庭という設定なのかな?
「ただいまー」
「おかえりなさいあなた。ご飯にする? お風呂にする? ――それとも、BL同人誌の打ち合わせにする?」
「「「――!!」」」
ビッポリート!!!
そんな新婚家庭ないでしょ!?
何これ!?
もしかしてぶるうちいず先生の未来の風景なの!?
ぶるうちいず先生は旦那さんとBL同人誌の打ち合わせをしてるの!?
「あ、ああ、じゃあ、そのBL同人誌? とかの打ち合わせにしようかな」
ゆうきゅん優しいッ!!
こんな旦那さんが欲しかった!!
「オッケー! 因みに私が次に描こうと思ってるお話はね、攻め様が受けちゃんのことが好きすぎるあまり、受けちゃんを自宅に監禁しちゃうっていうお話なんだけど」
「ああ、いいんじゃないか」
よくねーだろッ!?
……いや、別にいいのか、あくまで漫画の中の話だもんな。
とはいえ、ぶるうちいず先生大分性癖拗らせてんな……。
そんなぶるうちいず先生のことを全て受け止めてくれるスパダリショタゆうきゅん!
何このマニアックなオネショタ!?
「あははー、これは私達はお邪魔みたいだから、外そうかともきゅん」
「あ、うん」
とはいえ、どこに行くつもりなんだいまーちゃん?
「よいしょ」
「ふおっ!?」
まーちゃんは僕のことを、後ろから抱きかかえてきた。
僕の後頭部が柔らかスイカにむにゅんと挟まれている。
低反発枕ッ!!!
よく通販番組で売ってる、朝まで快眠できるやつだ!!
まあ、これじゃとてもじゃないけど、寝てらんないけどねッ!!!
「レッツラゴー」
「……」
僕はまーちゃんに抱かれて宙吊り姿勢のまま、どこかに連行された。
……凄く嫌な予感がする。
「おっ、やっぱ誰もいなかったね」
「――!」
そして連れてこられた場所は、またしても保健室であった。
このパターンは!?
「この時間いつも有栖は、美容のためにデュー○ズウォークしに行ってるから、狙い目なんだよね」
「流行ってるの!?」
僕もやろうかな、デュー○ズウォーク!
「さて、と」
「……」
まーちゃんは僕を抱いたまま、ベッドに腰掛けた。
依然として僕の後頭部は柔らかスイカに圧迫面接を受けている。
う、うおお……。
「ねえねえともきゅん。ともきゅんは、お姉ちゃんのこと、好き?」
「ふえ?」
お姉ちゃん!?
僕達は姉弟っていう設定なの!?
何だか今回、いろいろとヤバヤバのヤバだなッ!!?
「う、うん……、もちろん好きだよ」
この場合の好きは、あくまで姉弟としての好きって感じだと思うけど……。
「んふふー、ありがと。お姉ちゃんもともきゅんのこと――好きだよ」
「――!」
お姉ちゃんが僕のふとももを撫でさすりながら、耳元で甘く囁いた。
お姉ちゃんッ!!?
「いや、これ以上はマジでヤバいよお姉ちゃんッ!! 昨今のコンプライアンスは超厳しいんだからッ!!」
「大丈夫だよ」
「へ?」
な、なんで?
「私がともきゅんに襲われる分には、ただの不可抗力でしょ?」
「っ!?」
お姉ちゃんは妖艶な笑みを浮かべながら、僕をじっとりとした眼で見下ろした。
い、いや、お、襲わないよ!?
…………多分。