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第67話:あさいくんあさいくーん⑦

「ではちっこいズのみなさん、今日は一日密着取材させていただきますので、よろしくお願いします」

「「「よろしくお願いしまーす」」」

「よろしくおねがいしまーす」


 ふーーーーーーーー。

 ついにきたぜみっちゃくしゅざい。

 しかもぜんこくねっとらしいじゃん?

 これでいちやくみおも『ざぎしすあいどる』のなかまいりだぜ。

 ああ、ざぎしすあいどるっていうのは、『ざぎんでしーすーたべてそうなあいどる』のりゃくね。

 ぎょーかいよーごってやつよ。

 ちなみにみおはきょう『けつかっちん』なんで、『まき』でおねがいしますよ『まき』で。


「未央ー! ちゃんとカメラ意識してねー!」

「ちょっ!? まーちゃん、収録の邪魔になるから、大きな声出しちゃダメだよ!」


 ほんとだよ。

 しっかりしてよねおねえちゃん。

 きょうはとくべつにおねえちゃんとあさいくんをみおの『じゃーまね』としてげんばによんであげたんだからね。

 まあ、それはそれとして――。


「あさいくんあさいくーん」

「様式美ッ!! だから収録中だってば!?」


 ふふふ、やっぱこれはやっとかないとね。


「あ、あははは、流石ちっこいズの期待の新人mioちゃん。器が大きいですね」


 でしょでしょでぃれくたー。

 どうですかこのあと、ざぎんでしーすーでも?


「え、えーと、で、これからはどういったご予定なんでしょうか」

「はい、まずは新曲のレコーディングです。もちろんレコーディング風景も撮影していただいて大丈夫ですよ」

「おお! それは楽しみですね」


 みおをとるときは、ひだりななめよんじゅうごどのかくどでとってくれよな。




「それでは新曲、『ポテト橋本』のレコーディング始めまーす。3……2……1……キュー」

「ポポポポテ~ト~」

「ポポポポテ~ト~」

「ポポポポテ~ト橋本の~好物は~」

「とろろそば~」

「ポテトじゃないのかよッ!!?」


 わかってないなーあさいくん。

 それがいいんじゃないか。




「えー、では、次はお一人ずつインタビューさせていただきたいんですが、まずはリーダーのmaiちゃんから。ズバリ、maiちゃんにとってちっこいズとは?」


 ほほう、なかなかいいしつもんするじゃんでぃれくたー。

 このあとざぎんでしーすーいく?


「はい、私にとってちっこいズは――『家族』です」


 ――ま、まいちゃん。


「なるほど、家族ですか」

「はい。苦楽を共にし、時にはぶつかることもありますけど、いつも私達はみんな合わせてちっこいズです。――それって家族と一緒だと私は思うんです」


 さすがまいちゃん。

 りーだーらしい、もはんかいとうだね。

 でもちょっとだけおもしろみにはかけるかなー。

 よし、ここはみおがあしすとしてあげよう。


「じゃあまいちゃんは、みおたちのおかあさんなんだね」

「えっ!? ま、まあ、立ち位置的にはそんな感じかもしれないですけど」

「でもぼにゅうはぜんぜんでなそうだね」

「クソがああああああ!!!!」

「maiちゃん!!?」

「未央ちゃんッ!!?」


 ふーーーーーーーー。

 これで『とれだか』はばっちりだぜ。


「え、えー、では次はmawoちゃんにお伺いしたいことがあるんですが」

「何だお?」


 ちょべりぐなしつもんたのむぜでぃれくたー。


「mawoちゃんは一説によると、年齢が1000歳を超えているという噂があるんですが、本当ですか?」

「は? どうやら貴様、今日という日を命日にしたいようであるな?」

「ヒッ!!?」

「キャラ変わりすぎじゃないッ!!?」


 あららー、わかってないなでぃれくたー。

 まをちゃんにとしのはなしはえぬじーなんだよ。

 あとあさいくんはこっちのまをちゃんははじめてみるから、くりびつてんぎょーしてるみたいだね。

 まをちゃんはこの『まおうもーど』と『ようじょもーど』のぎゃっぷがいちばんのちゃーむぽいんとなんだお。

 おっと、まをちゃんのくちぐせがうつっちまったぜ。


「で、ででででは、次はtamaちゃん」


 おいおいびびってんのかいでぃれくたー?

 そんなんじゃざぎんでしーすーはゆめのまたゆめだぜ?


「tamaちゃんは『ちっこいズの監禁担当、未来から来た監禁姫』というのがキャッチフレーズですが、本当に監禁経験はおありなんですか?」

「そうですね。首輪を付けて全裸にした上でベッドしかない真っ白な壁の部屋に168時間監禁したり、首輪を付けて全裸にした上で棺桶風の箱の中に240時間監禁したり、あとは――」

「あわわわわわわ」

「ちっこいズのポテンシャル半端ねーなッ!!?」


 やっとあさいくんもきづいたようだね、ちっこいずのぽてんしゃるに(とうちほう)。

 でもぽてんしゃるってなにかなー?

 ぽてとはしもとのしんせきかな?


「さ、ささ最後に、期待の新人mioちゃんに質問させていただきます」


 おう。

 どんとこいや。


「mioちゃんにとって、ファンとは?」

「かねづるです」

「未央ちゃんッッ!!!!」


 おっと、いっけね。

 いまのしーんはかっとでおねがいします。




「四人共お疲れ様。ディレクターさんも顔面蒼白で帰って行ったよ。余程良い画が撮れたんだろうね」

「「「プロデューサー!!」」」

「ぷろでゅーさー」


 えへへ、これではれてみおもざぎしすあいどるだね。


「……普津沢さん、僕が言うのも何ですけど、ちっこいズはこれでいいんでしょうか?」

「ははは、浅井君の気持ちもわかるけど、これがちっこいズのウリでもあるからね。昨今のアイドル戦国時代を生き抜いていくためには、これくらいの個性が必要なのさ」

「はあ」

「そうだよ、わかってないなーともくんは」

「わかってないなーあさいくんは」

「……」


 あさいくんがびたーいんせくとをばいとしたみたいなふぇいすをしてる(るーご)。

 はうう、あさいくんかわいいよー。


「あさいくんあさいくーん」

「うおっと!?」


 そんなかわいいあさいくんのふとももを、きょうもたんのうしちゃうのです。

 すりすりすりすり。


「まあ、未央ちゃんが頑張ったのは事実だからね。よしよし」


 えへへー、あさいくんになでなでしてもらっちゃった。


「ご褒美に何か食べたいものはあるかい?」

「じゃあみおあれがたべたーい」

「ん? 何だい?」

「はんばーぐ」

「そこはザギンでシースーじゃないの!?」


 さすがあさいくん。

 つっこみがちょべりぐだね。

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