「みんな~、今日は『ちっこいズ』のライブに来てくれてありがとー! ちっこいズの監禁担当、『未来から来た監禁姫』、tamaだよー!」
「今日はみんなの生命エネルギーを、ごっきゅんごっきゅん吸い取っちゃうお! ちっこいズの魔王担当、『異世界の妹系魔王』、mawoだお!」
「会場にいるお兄さん達のハートを、私が癒してあげるからねー! ちっこいズのリーダー、『絶壁のブチギレ妹』、maiだよー!」
「おかねとけんりょくがだいすき。ちっこいずのあざとたんとう、『あらふぉーぎわくのはらぐろようじょ』、みおだよー」
「「「ウオオオオオオ!!!!(野太い声)」」」
「tamaちゃーん! 俺のことも監禁してくれー!!(野太い声)」
「mawoちゃーん! 俺の生命エネルギーを、一滴残らず搾り取ってくれー!!(野太い声)」
「maiちゃーん! そのカッチカチの胸板で、俺をボコボコにブン殴ってくれー!!(野太い声)」
「mioちゃーん! 俺のことも誘惑して、沢山貢がせて破産させてくれー!!(野太い声)」
ふーーーーーーーー。
やっぱ
「未央ちゃーん、頑張ってねー!」
あ、いつもどおりさいぜんれつにあさいくんがいる。
ありがたいぜ。
あれ?
でもきょうはおねえちゃんがいないなあ?
まあいいか。
「あさいくんあさいくーん」
「そろそろ僕はファンの方からの視線が痛いよッ!!」
へへへ。
でもあさいくんはみおの『かれし』なんだから、それくらいがまんしてよね。
よかったねあさいくん、みおみたいなあいどるのかわいいかのじょがいて。
なろうしゅじんこうかよ。
「まずはこの曲から聴いてください。今度発売する新曲になります。――『ポテト橋本』」
「「「ウオオオオオオ!!!!(野太い声)」」」
「
のっけからとばしてくぜ。
でものっけってなにかなー?
のっぽさんみたいなものかなー?
「身長222センチ~」
「「「フワッ! フワッ!(野太い声)」」」
「体重46キロ~」
「「「ファイボー! ワイパー!(野太い声)」」」
「英検4級持ってる~」
「「「イエッ! タイガー!(野太い声)」」」
「はちじゅっさいの~おじいちゃん~」
「「「オイッ! オイッ! オイッ! オイッ!(野太い声)」」」
「ポポポポテ~ト~」
「ポポポポテ~ト~」
「ポポポポテ~ト橋本の~好物は~」
「とろろそば~」
「「「エル・オー・ブイ・イー・ちっこいズー!!!(野太い声)」」」
「こういう歌詞だったの!?」
わかってないなーあさいくん。
このかしはあの『まんごすちんさかもと』せんせいがさくししてくれたやつなんだよ。
これだから『とーしろ』は。
でも、これでみおもまたいっぽ『ざぎしすあいどる』にちかづいたね。
ああ、ざぎしすあいどるっていうのは、『ざぎんでしーすーたべてそうなあいどる』のりゃくね(おさらい)。
「では次の曲は定番の――」
「ちょっと待ったーーー!!!」
「「「っ!!!?」」」
むむむ?
なにやつ。
「この世に正義の陽が射す限り――」
「あ、悪が芽吹いたためしなし――」
「並み居る悪を斬り捨てて――」
「咲かせてみせましょ紅牡丹――」
「我ら正義の使者! 歌って踊れて戦える、魔法少女アイドル!」
「『ブリギュアッポリート』!」
「「見・参!!」」
「まーちゃんと篠崎さああああああああん!?!?!?!?」
むむむむむ。
「なっ!? だ、誰ですかあなた達は!!」
「ふっふっふ、私達はこのたびちっこいズのライバルユニットとして新たに結成された魔法少女アイドル、その名も『ブリギュアッポリート』よ!」
「いろいろとギリギリのギリだねまーちゃん!?!?」
な、なんだってーーー(えむえむあーる)。
「そ、そんな……」
あわててまいちゃんがそででひかえているぷろでゅーさーのほうをみると、ぷろでゅーさーはふてきなえみでさむずあっぷをかえしてきた。
おいおい、ぜんぶしくまれてたことだってのかよ。
ところでふてきなえみってなにかなー?
ひらのれみみたいなものかなー?
「私の名前はギュアブラック!」
「わ、私はギュアホワイト……」
「篠崎さんはまだ照れが残ってるね!?」
おいおいだいじょうぶかいみほちゃん?
そんなんであいどるぎょうかいのあらなみをわたっていけんのかい?
ところであらなみってなにかなー?
あらいちゅうみたいなものかなー?
「このステージは私達がジャックします!」
「にゃっ!!? そんなことはさせませんよッ!! ……あれ、でも」
ん?
どうしたのまいちゃん?
「ギュ、ギュアホワイトさん……、あなた……」
「え?」
およよ?
まいちゃんがみほちゃんにあゆみよっていくぞ?
「ギュアホワイトさんッッ!!!」
「っ!?!?!?」
まいちゃんがみほちゃんとかたいあくしゅを――。
ははーん、さてはひんにゅーどうし、しんぱしーをかんじたんだな?
ところでしんぱしーってなにかなー?
しんばしのがーどしたみたいなものかなー?
「ま、まあ、ギュアホワイトさんに免じて、一曲だけ歌うことを許可してあげましょう」
「あ、はあ」
「よーし、それじゃあ早速聴いてください! ブリギュアッポリートのデビュー曲、『魔法少女はやめられない』!」
「「「ウオオオオオオ!!!!(野太い声)」」」
「既に嫌な予感しかしないッ!!!」
みせてもらおうじゃないか、ふたりのかくごってやつをよ(とうちほう)。
「年収2000万円~」
「「「フワッ! フワッ!(野太い声)」」」
「週休4日の残業なし~」
「「「ファイボー! ワイパー!(野太い声)」」」
「ボーナスは夏、秋、冬の3回~」
「「「イエッ! タイガー!(野太い声)」」」
「スタバでコーヒー飲み放題~」
「「「オイッ! オイッ! オイッ! オイッ!(野太い声)」」」
「「あ~あ~、これだから魔法少女は~やめられないぜ~」」
「「「エル・オー・ブイ・イー・ブリギュアッポリートー!!!(野太い声)」」」
「こんな歌詞ばっかりッッ!!!!」
なん……だと……(ぶりーち)。
たったいっきょくで、
「……ふふふ、やりますね。それでこそちっこいズのライバルとして相応しいってもんですよ! いいでしょう、あなた達をライバルとして認めてあげます!」
「「「ウオオオオオオ!!!!(野太い声)」」」
「ハッハー! 負けませんよ!」
こんどはまいちゃんはおねえちゃんとかたいあくしゅを――。
こいつぁおもしろいことになってきやがったぜ。
「僕の知らないところで彼女が勝手にアイドルにいいいいい!!!!!!」
よかったねあさいくん。
みおとおねえちゃん、かのじょがふたりともあいどるだなんて。
なろうしゅじんこうかよ。