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その演劇部は、舞台に上がらない
その演劇部は、舞台に上がらない
溝野重賀
現実世界現代ドラマ
2024年11月05日
公開日
32.8万字
連載中
 そこはどこにでもあるありふれた部活だった。  名門でもなく伝説があるわけでもなく、普通の実力しかない小さな高校の演劇部だった。  大会に本気で勝ちたいと言う人もいれば、楽しくできればそれでいいという人もいて、  部活さえできればいいという人もいれば、バイトを優先してサボるという人もいて、  仲のいい奴もいれば、仲の悪いやつもいる。  ぐちゃぐちゃで、ばらばらで、ぐだぐだで  それでも青春を目指そうとする、そんなありふれた部活。    そんな部活に所属している杉野はある日、同じ演劇部の椎名に呼び出される。 「単刀直入に言うわ。私、秋の演劇大会で全国に出たいの」  すぐに返事は出せなかったが紆余曲折あって、全国を目指すことに。  そこから始まるのは演劇に青春をかけた物語。  大会、恋愛、人間関係。あらゆる青春の問題がここに。  演劇×青春×ヒューマンドラマ そして彼らの舞台はどこにあるのか。

第1章 それは舞台じゃないどこかで

男は少し青春を知り、期待は信頼へと変わる

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