オッラーーー!!聞けや、ジジババ共ォォーー!!若手のアニキ、アネキも、全員集合ォォーー!!令和のこの御世、腐りきった年功序列に喧嘩を売りてえ野郎どもはいるかぁぁぁあ!!いるよな?な!?なぁぁぁぁああ!?いるんだろぉぉぉおお!!ならテメェのソウルに刻んどけや!これが万葉パンクだァァァ!!お守り代わりにこれ持ってきゃー、ビビってる場合じゃねーんだぞコノヤロー!
さてよ、唐突にわけわからねーイントロかましちまったけど、まあまあ落ち着いて聞いてくれや。今宵のアニキの小話はよ、ちょっとばかし小難しいお勉強の話だ。だが、テメェの腐った心に、そびえたつ根性叩き直す、サイコーに熱いトピックだ!ついてこれっかなぁ、オイ!?いいから覚悟決めて黙って聞けやぁ!あ、あと、今日の話は、恋愛は全く関係ねえからな!そっちはテキトーにイチャついてろや!知らんわ!アッヒャッヒャッヒャッ!じゃ、今日も行くぞォォォ!!覚悟は良いかオラァ!!
でよ、お前らさ、正直今どんだけイケてんだよ?自分の理想のままに、魂震わせて全力投球かましてるか?どうなんだオイ?…そこのテメェだよ!そーだ!お前!ボーッとしてる場合じゃねえんだぞ!目をかっぽじって俺の目ェ見ろ!人生なめてっと火傷すんぞ、コラ!
さては「何言っちゃってんだ?」みてぇな面してんな?おう、良い度胸だ!その生意気なツラがどこまで持つか見ものだな!とぼけちゃってもダメなんだぜ!テメェらは知らないのか?これは、西暦730年に編纂された、日本最古の歌集、『万葉集』のことだぁぁぁ!驚いたかぁ?その中の珠玉の1フレーズが今回のキーセンテンス。気合い入るぜェ!
「引き
はぁ?読めねえ?なーにが「読めねえ」だよ!それ言いたかっただけだろ!そーいうつまんねえ小賢しいこと言うのは、昭和の老害共に任せとけってーの!これだから現代っ子は……。てかオマエ、さては令和になってこの万葉集もまともに目通してねえな?やべーなおい!人生3分の2は損してるぜぇぇぇえ!!あーあ、勿体ねぇ勿体ねぇ!いいから覚えとけよ。「ひきよぢて をらばちるべみ うめのはな そでにこきいれつ しまばしむとも」だ。テスト出すぞぉ。書き取りな。絶対書き取りだからな!今どきの電子機器なんてしゃらくせぇモン使わずにちゃんと手書きでな!
ま、こんなお上品な歌がよ、一体どうやったらパンクだってんだよって話だよな。説明したるからよぉ、腐りかけのミカンみてえな顔をなんとかするんだな!まず意味だ。
これはだな、平たく言えば「これめっちゃキレイじゃん!?え、ちょっとこれ引っ張って折ってみちゃおうかな?うーん、多分だけど散っちゃうかなー?…うーん、わかってるけど、服汚れるのも構わずこの袖でしごいて俺のモンにしちゃおう。え?色?うん、シミになるだろーね。え?袖が汚れる?いいのいいの、だってめちゃ綺麗じゃん。シミに?ああ、うん、うんうん。なったらなったで、ま、それも、ね、思い出っつーことで?」っつー、まあまあの身勝手さが最高だな!!最高すぎんだろコンチクショーーー!!
そして作者は
おらぁ、さっき俺のこと「うわぁ…」とかって目で見てたろ!な?一緒じゃん!同じだからな!!いいよ別に無理して隠さなくて。仲間じゃん?袖も別にさ?うん、いいよね?だって俺たちは別にシミになろうが汚れようがそんなのはもういいんだ。どーでも!目の前にはキレイなお花がもう咲いてんだもん。いいよね?しゃらくさい倫理感は知ったこっちゃないし!引き寄せねえ理由が見つかんねえっての!!って話で、まあ、簡単に言うと強烈な欲望がビンビンに炸裂してる、イケ散らかしてる1首なんだよね。たまらんっつーの!いやむしろこんだけやってくれるんだったら、まじスカッとしない!?逆にめっちゃよくね!?おーし、とりあえず落ち着けって!これな、マジの最高オブ最高な1首なんだぞ、ゴラァ。しっかり味わえよ?コノヤロ。
しかし、現代においてこんなんやったらSNSに写真載せられて炎上よ、確実に。下手こいたら書類送検コースのマジもんのアウトローだよ!それでも万葉集っていうとさ、「清く、正しく、美しく。素朴で力強い愛と、誠に溢れた歌ばかりを集めました」とか…そういう無駄にカッケー、よくわからんオサレで無駄に小難しいキャッチフレーズで語られてて…そのイメージが一人歩きしてるっしょ?まあ分かるわ、わーかるわかる!だって「ああいう本ってそういうもんでしょ?」っていう常識のカタマリだし。しゃーないしゃーない!しゃらくせぇんだよ!
だがな、実際の万葉集はまったく違えんだよ!!こんなクレイジーでエモーショナルな和歌が盛り沢山って、むしろ日本人は全然理解してねえ。こっちのほうが異常だってんだよ。いいか?よく聞けや!日本人は大昔からロックだったんだ!てかお前らよくこれ現代でちゃんと発禁にもならず生かしてるわ。検閲どうなってんだ?とゆーかお役人仕事してんのか??それすら不安になるような、キレッキレで超エキサイティングなスゲェ和歌なんだから!忘れてんなら全員思い出せ!な!これにシンパシー感じちゃってる奴はみんな
ただな、よくよく読んでみろや。さっき現代のアウトロー云々っつったけどよ、実は「折らば散るべみ」と理解してて、「袖に扱入れつ」っつう強引で無謀にも見える行動に出たわけだが、こっからポイントな!よく見ろや、その後によ、「染まば染むとも」って言い切ってんだぜ。ここポイント!まーここが無けりゃそらただの頭のオカシイ奴なんだが、「そりゃおめえ花びらの色も服に付いて染まっちゃうだろうけどな。ま、いんじゃねえの?知ったこっちゃねえよ!」とまで力強く、もうむしろ清々しく開き直ってやがるのがミソなんだわ!むしろお花愛、エグすぎるから!!
どうよ!?こんだけストレートに言われたらむしろこっちが何も言えなくねーか!?そんな歌が『万葉集』にはマジでたくさん載ってんのよ、もう、痺れるなんてもんじゃねーんだって!やんちゃすぎるって話だわな!こんな、めちゃ強引なんだけど憎めないっていう、いわば少年少女マンガの典型的な主人公っぽさ!あとなんだろ、あーそうそう、鬼塚英吉?『GTO』ってわかる?まーじそれみを感じない?「大門未知子でーす!」ってのもあるよね。あ、でもこれはどっちかっつーとちょっと行き過ぎた感はある。ちょっとどころじゃねーな。めちゃだわ。俺は好きだけど。まあでもどっちにも言えるけど、「あ、そんな生き方マジでしてもいんだ!?」感って、めっちゃ若者の勇気になるっつーか、背中押すっつーか、な、そういう感じでまじで痺れるだろ?「マジでいんのかよ!こんなカッコイイ人!?」っていうド直球の憧れだ!
そういうことでよぉ、お前ら何のために生きてるんだっつうことについてもう一度考えさせてくれる超ロックな一首だっつーことがまず言えるわけよ。やべーよな。
おっと…!思わず、ちょっとテンション上がりすぎたわ!すまん!許して!いやマジこれな?ちょっと俺と万葉集で考え方や感覚似てるからさ?嬉しくなっちゃってよ!俺もうこれ毎日音読してるけど、今朝だってテンションブチ上がり過ぎちゃってちょっと家の花瓶の花食ったからな!気を付けよ!…気を付けるわ!すまん!な!
だが、ただ「すっげえ綺麗な花だから絶対手にしたい」っつー熱い欲求が直感的にほとばしるように共感できると同時にだな、「ま、どうなってもいいけどな!」っつーこの無鉄砲ともとれるマインドってやつ、実はこれが結構現代に欠けてんだよな。
ま、そんなことが、当時の背景も含めて、少し解説してみるとよ、この万葉集が完成したと言われるこの730年っつー時代、実は、めちゃくちゃ年功序列の組織の力がつよかった!現代社会とほぼ一緒と言ってもいい!ちょっと前のJ事務所のメリーさんか、映画界のH・ワインスタインが束になっても勝てねえくらいつええ、やべー組織が
どんな感じかっつーとだな?まあこれも例えるならば「大名」よ大名!その中でもすげえのはな!特に当時ヤバかったヤツの名がだな……ん?なんだこれ…読めねえ……ふ・じ・わ・ら?……んん?そう、
まあつまりあれよ、めちゃ仕事出来るおっかねえ人!ただまじ現代とちょっと違うのはな、ここまでは良いとして、この仕事の邪魔をするヤツをバッタバッタ容赦なくやっつけちゃうようなとんでもねえ野郎でな!とゆーことは?はいはい、分かる分かる。そう、テメェらがどんなに仕事頑張ってもこいつ一族に嫌われたら社会的に死んじゃうコースもある、っつーやべー世界よ!そう。年功序列に刃向うもんだったらかえって酷い目にあって地獄を見るのが当時の常識だ。そんな時代にあえてやらかすってどういうマインドなのか?想像出来るか?あぁん?
そんでそんな世の中で、「ああせい、こうせい」とか言われまくる時代でな、マジ現代社会のそれとは違くて、ガッチガチのトップダウン体制で、お上の指示を「はい分かりました」って言えないやつは基本人間扱いされねえんだわ!それが社会だった。その常識の真反対のことをやったのがこれだ。つまりだな、この作者はどんな意図があってか知らねーがよ、これほど最高な「生きる上でのマナー違反」の1首を残したのさ!わかる?
たぶん「常識的にそれはどうなん?」「マナーがなってねえんじゃね?」的な指摘があろうがよ、もうこの人の感性の暴発のせいで全て無駄!もう最高!これ考えた人やべーでしょ!?これが当時の貴族よ!?どんだけ攻めてんだって話!「マナーってなんすか?」を体現する万葉の問題児!!それが作者の、三野石守さまだ。そして、こんなイケ散らかしてる歌をよく載っけたなって『万葉集』の編者にも脱帽だよ。本当に頭のネジ何本外れてんだよ!ってレベルだろ!な!
つまりここから読み取れる教訓っつーのは……もう言うまでもないが、あえて言葉にすればだな?こうなる!年功序列がなんだコラァ!「染まば染む」上等じゃねーか!!「この歌の気持ちがよく分かっちまう…」というアニキ、アネキのいるだろ?それがおめーのソウルなんだよ。わかるか?
今この令和を、息苦しさを感じず過ごせてるか!?どうなんだ?その違和感に目ェ背けるなってんだ!感じてる気持ちこそ本物、本当なんだ!それはな、社会に蔓延るゴミみたいな連中に染まらないテメェのソウルがあるってことだ!ゴミみたいな社会の空気に合わせてる暇があるんだったらこのパンク魂を燃やし続けろってことよ!さもなくばゴミみたいな人間が世の中に残る!やだろ?それ!自分のことは自分だけしか救えねえぞ!それにもう一度気づかせてくれるこのパンクな一首!おめーのその熱い情熱、本気の欲望のすべてに忠実に動いてみてぇんだろ!そして後悔すんじゃねーぞ!動いた先にはテメェ自身の後悔しか存在しねーんだ!それこそ最高の後悔の仕方だって、魂から気づくために動き出してみろよって話だ、な!?
どうよ?最高だろ?たかだかたったの五七五七七に人の根源的欲望、エネルギーをぶち込むことができる!だから俺はよぉ!日本がもっと世界でバズって、スゲーってなるには何が必要なのか教えてやんよ!まずテメェ!日本人なのに和歌、読んでないっつった奴、さっきいたよな!覚えとけ!お前らが思ってる常識ってやつ、それ覆すコンテンツになるぞこれ!絶対おもれえもんできるし!ちゃんとこれリスペクトしたら間違いなく海外でもうけるぞ。良いか、覚えとけ!いいか?和歌だぞ!ちゃんと読んでリスペクトしたらめっちゃ金になっぞゴラ!
ま、この一首よ、要するにな、現代的に言えばなにかの暗喩だろうな?ってのはよーく分かるんだが、これが具体的に何なのか、解釈や見解がマジで1億通りくらいあるから今さら説明も無粋だしダルイんで興味持ったやつは自分で調べろ。何を示しているかは受け取り側のテメェが各々考えればそれでよし!それが最高だってことにしよーぜ、オイ?これはこう考えるべき!こう解釈すべき!とゆー話は死んでも無用な。そんなもん考えなくても感じるものはテメェのモンなんだから最高だろ。わかるな!?いいか、分かったな!感じろ!お前のモンにしちまえ!それを絶対他人にゆずんな!わかったら早速この歌、スマホの待受け画像にしろ!今すぐな!ほら!いいからさっさとやれよ、早くぅ!
さーてと、話も長くなったしよ、ちょっと疲れたから休憩させてくれや。じゃあの!