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T081  6人揃って後ろの奴らを公開処刑



 その後、ハルトさんとアリアさんの2人と合流し、私たちは闘技場から出る。

 とまあー、周りからの視線が集まるわけで…、ユキは別に気にしていないみたいだけど、他のメンバーは少し居心地悪そうである。


 1番注目度が高いのはユキであろう。しかし、周りから視線を飛ばすだけのギャラリーだが、変にからんできたりすることは今のところない。



 今のところは。



 人間誰しもがいい人たちだけじゃない…わかってる…


 私たちの目的地はワンライフの会場となっている特設ブースであるが、まだビュアさんは生放送を開始していないため、他のプレイヤーは知らない。なんだなんだ?と後をつけてくる人達は多い。

 私たちの進行方向には、どんどん人が避けていってくれるのに対して、私たちの後方には興味本位の人がぞろぞろと大挙している。あれ、他のプレイヤーに迷惑じゃない?


 ユキもさすがに迷惑かな〜と思ったのか。


「あのさ〜。迷惑なんだよね〜。そんなにぞろぞろ着いてこられると〜。ストーカーかな〜?」


 後ろから着いてくるプレイヤーに向かって聞こえるように大きな声でそういった。ついでにビュアさんがビクッ、っとしたのは見逃さない。



 ユキのそれを聞いて、何人かのプレイヤーは自分たちが道を塞ぐほど大挙して移動している状態を理解し、そのまま帰って行くのだが…



「べ、別にどこに行こうと俺たちの勝手だろう!?」


 こういった自分勝手な輩も現れる。


「ソーダソーダ!!」


 そして、それに同調するような人達も一定数現れ始めるのだ。うん…。なんかごめん。みんなで移動したぶん、変なのも余計に増えたかも。


「じゃあ〜、私たちは少し道を譲ってあげるから、その目的地にどうぞ皆さん通って行ってくださいな〜」


「…」


 都合が悪くなるとだんまりを決め込むのね。



ピコッ!


 あ、メールだ。


ーーーー




ユキ:


 一旦、遠回りになるけど「戦闘不可エリア」から出て行動しましょう。それでも着いてくるような奴らは皆殺しで〜。〔飛行〕使ってブースに1番近いところから、もう1回「戦闘不可エリア」に入り直しましょ〜



ーーーー


 メールをみんなに送ったのであろうユキは、みんなに目配せをした後にまた歩き出す。


 そして、また私たちが動き出したのを見て着いてくるプレイヤーがちらほら…

 ユキは後ろから着いてくるプレイヤーに見えないように薄ら黒く笑うのであった。


 まーた「雪女」出てるよー!!





*







「さて、そろそろいいかな?」


「では生配信開始しますね。サムネはそうですね…。「ストーカーは辞めましょう」ですかね?」


「流石元ストーカー。説得力があるな」


「心外です。…保護ですよ保護」


「私は後ろから適当に魔法陣で援護しますわ」


「私は私は?」


「うちはアリアと一緒に魔法か?」



「ナユカは能力使用禁止ね〜」




 「戦闘不可エリア」から出た私たちは飛行しながらそれぞれの役割について話す。まあ、結果は以下の通りである。



ナユカ:前衛✕

ユキ:前衛&中衛〇

ハルト:前衛〇

アリア:後衛〇

ビュア:中衛△

ミカ:後衛✕


〇:能力使用 ✕能力使用禁止 △:状況により能力使用


 となった。何となくいい感じにバランス取れてそうだよね。でも全員が能力使用有りだと、また少し変わった配置になったりする。


 今回はこんな感じで。

 後に、チーム部門の闘技大会も能力公開まではこの配置で行く。とユキが言ってた。うんうん、私はデュオで公開するからビュアさんとミカちゃん次第だね。


「じゃあ行くよ〜…。GO!!【私と一緒に踊りましょう】」


 その掛け声とともにそれぞれが動き出す。私は〔飛行〕から即座に〔ジャンプ〕に切り替え急旋回きゅうせんかい…。と言うよりも最早バウンドに近い軌道で後ろから着いてきていたプレイヤーの方に進路を変える。そのまま弾幕を真正面に放つ。


「【気力纏い】〔装備〕剣鬼「一」」


「【私は彼らをカメラに捉える】!」


 ビュアさんのバフが前衛のメンバーにかかり…



「【狙うは物的証拠を捉える】」


 わぉー!なんか知らない技使ってるし…



「【凍える世界こごえるココロ】」


「【豪雨「レインボーアステロイド」】」


 さらに上空に移動していたユキがいつもの技を、アリアさんが虹色の弾幕を放つ。そのまま弾幕はストーカー達の上から降り注ぎ、火やら水やら爆発やら…

 一応ストーカーも黙ってはおらず、こちらに攻撃を仕掛けてくるが、ユキが大半を凍らせてこちらに向こうの技は通らない。


「うちだけあまり活躍できないんだが?」


「見た感じオーバーキル気味?」


 メカが出せない(ユキからの使用禁止命令)ミカちゃんがみんなの後ろからたまに弾幕を張るが、それだけしかできないので、なんかちょっとやり足りないみたい。


「【剣ノ弾幕流儀】!」


 ハルトさんはハルトさんでバッサバッサとプレイヤーを切っている。1番ダメージ出てるね?おっと!


 そんなハルトさんに後ろから、他のプレイヤーの攻撃が来ていたので魔弾で相殺しておく。


「サンキュー!」


「いえいえ!」


 私も一応〔ジャンプ〕で敵陣に突っ込みながらすれ違うように弾幕を放つ。あ、周り。敵の攻撃だらけだからワンライフのいい準備運動になるね!!


 こうしてしばらく戦闘しているうちに、ストーカー共はその場から強制的に消え去っていくのであった。




「よし!!行こっか〜!」


 そうして、私たちは無事ブースにたどり着く。この生放送を見ていた他の関係ないプレイヤーを戦慄せんりつさせながら。




ステータス



ーーーー



名前 ナユカ


所持金 186200G



HP 0├───────────┨


MP 0├─────╂─────┤


CP-5 ├─────╂─────┤5


称号「回避の極意」




《スキル》


『パッシブ』


「原型」

魔力 魅力


「強化系」

体力強化 魔力強化


「生活系」

食べる


『アクティブ』


「属性系」

火 光 風 水 土


「変化系」

火炎 爆発


「鑑定系」

植物鑑定 鉱石鑑定 物品鑑定


「色彩系」

赤 青 緑 紫


「動作系」躱す 回す 伸ばす 直角 止める 減速 連動 集合 舞う 帰還 条件 打ち上げ 曲げる 振りまく


「設置系」

魔法陣 設置


「音響系」

歌唱 効果音


「表示系」

地図 表示 隠蔽 掲載


「部位系」

足 手


「命名系」

技名


「技術系」

短剣術 剣術 槍術 弓術


「造形系」

星 針 魚 桜


「体術系」

叩く スーパーアクセル 蹴る


「防御系」

防護 受け身


「装備系」

装備


「生産系」

鍛治 裁縫 調理


「飛行系」

ジャンプ 飛行


「状況系」

逆境 鼓舞


「行動系」

拍手 笑顔 投擲 与える


「?」

念話


ーーーー


【煌星流姫「ペンタゴンスター」】








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