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T086  初戦は緊張するよ…ある意味ね!?


*>>ナユカ視点



「ナユカ〜そろそろ始まるよ〜」


「う、うん!」



 さて翌日。今日から始まるのは闘技大会デュオの部。この大会に私は参加するのだ。


 そもそも1番初めに参加することを決めたデュオの部だが、その後ビュアさんに動画出演のお願いされたり、たまたま闘技場にいたハルトさんを巻き込んでいきなりドンパチしてみたり?

 でその流れでアリアさんまで噂を聞きつけてきたり、ユキがチーム組もうぜ!とか突拍子もないこと言い出すし?

 ミカちゃんは壁吹っ飛ばして現れるし?

 いざ闘技大会が始まったら私はソロの部出ないから出番ないし?

 ハルトさんは目立つし?

 ユキは雪女になるし?

 ワンライフクリアしただけで変に注目集めるし?




 もう、こんだけ目立ったら慣れるもので、初めて闘技場に来た頃に比べると周りの視線なんて怖くない。まあ?私の場合、目立つことに意味があるらしい。ユキがそんなこと言ってた。


 だからわかるよ。ビュアさんの動画や生配信にちょくちょく出てるから、最近自分の知名度が高くなってきたことぐらい…


 まあ…そこはね?私もわかっててやってる部分もあるからわかるんだよ?別に可愛いって言われて嫌な気持ちにはならないし、そうやって知名度アップがイコール〔魅力〕なので得られるスペックのアップに繋がるからね。


 でもだからってこれはないと思うんだよ!!いくら目立つからって、そんなだますような真似しといて直前でわたしてくるとかさー!!?しかもみんなだよ?みーんなちょっと笑ってやがるの!!ミカちゃんなんておさえきれずにお腹抱えて笑い出すしッ!


 何が言いたいかって?OKOK。1から説明しようではないか。





"




「ナユカ〜そろそろ温まってきた〜?」


「うん!問題ないよ!バッチリ」


 メンバー全員で観戦室に集合していた。試合開始30分前である。それまでに今日の予定や、観戦組の休憩時間の話をしていた時にそれは起こったのだった。


「武器はちゃんと持ったか?」


「うん」



「いいか?使い方は前に教えたが…」


 ハルトさんに作ってもらった武器を手に取りそれらの最終確認をしていたのである。

 私の武器は三つ。


 1つは、仕込み投げナイフ。これはこれから渡す服の裏に隠して装備させるようにできたナイフで、投げナイフとあるように、軽くスイングするだけで高速で飛んでいく斬撃攻撃(物理)が放てるらしい。

 これはハルトさんの〔鍛冶〕と〔付加〕のスキルによりできた武器で、[投げられたら〔高速〕で〔直進〕する]ようにできているらしい。

 これのすごいところは「投げる」と使用者が意識すれば少しのモーションで飛んでいくことと、物理的な軌道ではなく。ほんとに何かに当たるまで〔直進〕するとこにある。

 つまり飛ばしても地面に落ちずそのまま進んでいく。ということだ。


 そしてもう1つの武器、扇子センスである。

 こちらも赤いはなやかながらの入った扇子なのだが、軽くて硬くてオマケに斬れるらしい。その理由は素材として黒龍のウロコと爪を使ったかららしい。見た目としては黒龍の要素はどこにも無いが、扇子の親骨、中骨に鱗を加工したものを。扇面は紙や布ではなくそのまま中骨を伸ばし3枚構造になるようにして表面と裏面に何か別の素材で薄く赤のコーティングをしているようだ。

 もちろん綺麗に何か模様が描かれていたりする。

 そして扇子の先の部分には爪と何か言ってたけどよく分からない金属を練りこんだ刃を仕込んでいるとの事。ちゃんとスムーズに開閉できるくせにとても頑丈というこれぞthe ファンタジーな性能を実現させていた。まあ、ゲームだからね。骨を平に〜。とか現実難しいこともスキルでできちゃうのさ。


 そして最後、今でも意味が分からないお面です。

 頭からななめにけるように装備するらしく、そんな変な付け方のなのに激しく動いたり、バトル中でも取れない優れものだ。

 サイズは普通のおめんと比べると小さく、邪魔にはならないし…。可愛いとは思う。なんかくやしい…

 ちなみに描かれているのはよく見る狐のやつが少し可愛く書かれているのである。これ絶対ユキでしょ?私のこういう好み知ってるのはユキぐらいだもん!



「じゃあ、武器についてはこんなもんか」


「はーい」


 何となくは理解したから大丈夫なはず…


「じゃ〜。次はいよいよ装備ね〜!」


「おおー、どんな装備になったの?」



「まあ、それは着てみてからのお楽しみよ〜」


 ん?


「さ〜、インベントリに〔納品〕しといたから装備してみなよ〜」


「うん」


 なんかちょっと様子に違和感があったけど、この時の私はそんな些細ささいなことに気がつかなかったのである。


 そんなこんなで送られてきた装備をインベントリで見つける。

 装備品は三つ。それをポチポチポチと装備していく私…。

 みんなの前で姿を変えた私は…



「よっと!」


 なんということでしょう!扇子と同じような柄の入った浴衣を装備していたのです。


「うんうん〜、さっすが〜ナユカ。浴衣も似合うね〜」


「確かによく合ってますね。動画映えしそうです」


「これにさっきのお面だろ?気分は夏祭りだな」


「ただなぁー、やっぱり動きやすさ重視にすると…」


「どこ見てるのですわ!」



「ちょっ!つねるな!!」



 ん?あ、ちょっと待ってこれ!!


「脚めっちゃみえるくない!!!?」


 浴衣の長い丈が邪魔にならないように、横に大きくスリッドを入れているように見えるそれは私の脚をかなり露出ろしゅつさせていたのである。


「大丈夫〜大丈夫〜。ゲーム内だと見せようとしても見えないから〜」


「いやそういう問題じゃなーーーーいッ!!!!」


 そう、この衣装ははたから見たらちょっと着るのに勇気がいる。なんというかこう…。可愛い要素から少し色気が出ている感じがする。

 ていうかこれで私「空中戦」するんですけどッ!!!




「え?いや待ってそれで空飛んだらヒラヒラして脚めっちゃ見えるじゃん!?」


「ナユカ〜。見えるんじゃないよ?魅せるんだよ〜」



「私はそんな変態じゃないッ!!ヤーーーダーーーー!!」


「アッハッハッハッハッ」



「さあ〜、そろそろ行くよ〜」


「いやっ!!待って!!待ってってばー!!…」




"





 という訳だ。そもそも作ってもらっておいて文句を言えるはずもなく。その作った本人が真隣にいる以上、着るんだけど…。着るんだけどッ!!




 すごく別の意味で緊張してしまっている私を見てユキは意地悪そうに笑うのだった。




ステータス



ーーーー



名前 ナユカ


所持金 218300G



HP 0├───────────┨


MP 0├───────────┨


CP-5 ├─────╂─────┤5


称号「回避の極意」




《スキル》


『パッシブ』


「原型」

魔力 魅力


「強化系」

体力強化 魔力強化


「生活系」

食べる


『アクティブ』


「属性系」

火 光 風 水 土


「変化系」

火炎 爆発


「鑑定系」

植物鑑定 鉱石鑑定 物品鑑定


「色彩系」

赤 青 緑 紫


「動作系」躱す 回す 伸ばす 直角 止める 減速 連動 集合 舞う 帰還 条件 打ち上げ 曲げる 振りまく 追尾


「設置系」

魔法陣 設置


「音響系」

歌唱 効果音


「表示系」

地図 表示 隠蔽 掲載


「部位系」

足 手


「命名系」

技名


「技術系」

短剣術 剣術 槍術 弓術


「造形系」

星 針 魚 桜


「体術系」

叩く スーパーアクセル 蹴る


「防御系」

防護 受け身


「装備系」

装備


「生産系」

鍛治 裁縫 調理


「飛行系」

ジャンプ 飛行


「状況系」

逆境 鼓舞


「行動系」

拍手 笑顔 投擲 与える


「?」

念話 合技


ーーーー


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