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  人間原理


本項目には検証可能な出典が不足しているか全く示されておりません。

適切かつ検証が可能な出典を追加して、信頼性の向上にご協力願います。このタグは、2012年12月23日に貼り付けられました。



 人間原理(にんげんげんり、英:Anthropic principle)とは、宇宙物理学における、「宇宙に人間が存在するのは、そうでなければこうして宇宙は観測されていないからだ」というような考え方のこと。

 宇宙が構成される上で、物理定数が今と僅かでも異なれば環境も異なり生命は存在できない。にもかかわらず、現在の宇宙は高度な知的生命を生み出す構造になっており、そうして生まれた人間もまた科学的にそれを理解できている。このように、人にとってある種都合よく成り立つ宇宙の不可解さの理由を説明するのが人間原理である。


 物理学者ロバート・ディッケによれば、宇宙の年齢を考慮すると人間のような生命が発生し生存するのは現在のような時代に限られるという。宇宙が若すぎたり老いすぎたりしていれば恒星や惑星は生命を育むような環境にならないからであり、こうした宇宙構造が人の実在という偏った条件に縛られているとする捉え方を〝弱い人間原理〟と呼称する。


 これをさらに発展させて、理論物理学者ブランドン・カーターは〝強い人間原理〟を提唱した。

 知的生命体が存在しないような宇宙は知的生命体によって観測されない。ということは、宇宙には必然的に知的生命体が存在し、その観測によって初めて宇宙が現在の姿として実在しているという見方である。

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