(2015 / 9 / 23 火曜日)
南方祝馬
「なあ聖奈、この書き込み届いてるか?」
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南方祝馬
「おーい、聖奈ーっ。おれおれ。詐欺じゃないぞ、祝馬だぞー!」
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詩江里聖奈
「イワウマ、遅れてごめん。早く連絡すべきだったわね」
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南方祝馬
「おお、やっと繋がった。よかった無事か。で、大異変だよなこれ。ヘレナや親父さんはなんて言ってんだ?」
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詩江里聖奈
「それが……。どういうわけかパパもママもヘレナもいないのよ。朝起きていつもみたいに制服に着替えて部屋を出たんだけど、そのときにはもうね。
異変の影響でしょうけど、ヘレナまでいないなんて……。だからまだあたしは自宅にいるわ。異変にも気づいてみんなを捜してたから、連絡も遅れたの」
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南方祝馬
「そんな! じゃあどうすんのこの状況、おまえはなんか見当ついてないの?」
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詩江里聖奈
「あるとすれば、昨日パパが公園で言及しかけてたことかしら」
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ジョン・タイター
「どうもお二方、ジョン・タイターです」
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南方祝馬
「なんだあんた!? どうやって割り込んだ?」
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ジョン・タイター
「ご存知のはずでしょう」
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詩江里聖奈
「……ネット上で未来人を称して書き込んだことのある名前ね。この無料通話アプリは大異変関係者、あたしとヘレナと祝馬とパパのみがスマホやPCからアクセスできる。
局所的異変対策用に構築した独自連絡ツールで、パパとあたしの共同開発だからセキュリティも万全。この時期にそこに介入できるということは、ジョン・タイター。あなたは、その都市伝説が生んだ異変の一部ね」
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ジョン・タイター
「さあ、どうでしょう。ただの未来人ですよ」
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詩江里聖奈
「わかってるわ、異変自体に自覚はない。けど前回の大異変の傾向から、それには発生源の無意識的欲求が含まれている可能性がある。ジョン・タイター、もっとなにかしゃべりなさい。どうしてこの回線に割り込んだのかとか」
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ジョン・タイターが退出しました。
南方祝馬
「……あいつ、逃げたみたいだぞ」
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詩江里聖奈
「書き込んだ意味はあれで充分だったのかもね。とりあえず、そこから推測できることでも調べてみるわ。イワウマ。やっぱりあなたも関連してるはずだし、修正ナノパッチがあるんだからこっちに来て」
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詩江里聖奈が退出しました。
南方祝馬
「え? 外すごく危なそうなんですが?」
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南方祝馬
「……鬼か」
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