実はね、大正時代の真智と現代のひかるとは、ある特別なつながり方をしているんだ。それは、僕たちの脳の中に、とても小さな世界が広がっているからなんだ。
脳の中には、意識と深く関わっている小さな粒々がいっぱいあって、それらがまるでパズルのように組み合わさって、僕たちの考えや感情を作っている。
そして、その粒々の中には、不思議な力を持っているものがあるんだ。それは、遠く離れた場所にある別の粒々と、まるで心でつながっているかのように、影響し合える力なんだ。
まるで、糸電話で話をするように、遠く離れた人とも、この不思議な力を使ってお話ができるような感じかな。
だから、僕たちが感じている「懐かしい」とか「どこかで見たことがある」という感覚は、もしかしたら、この不思議な力と関係があるのかもしれない。
そして、この力は、時をこえて、性別も種類も違う生き物たちを繋いでいるかもしれないんだ。
つまり、僕たちは、みんな繋がっているってことなんだ。
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※次話からの第3章①は、
中 孝介の歌う 『花』を聞きながら想像を膨らませて書いた作品です。