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第45話 装置

ミタは、息を呑んだ。

目の前に広がる光景は、今まで見たことのないものだった。

無数の不思議な形をした道具が、所狭しと並んでいる。

そのどれもこれも、複雑な形をしていて、まるで生き物のように、蠢いている。


「ここは……一体……?」

ミタは、恐る恐る、道具の一つに近づいた。


それは、大きな石の箱のような形をしていて、表面にはたくさんの角や爪がついていた。

「ここ、触っていいのかな……?」

ミタは、好奇心に駆られて、角の一つにそっと触れてみた。

するとカチッという聞き慣れない音とともに、箱が微かに振動した。

そして、次の瞬間、眩い光が箱の中から溢れ出した。


「うわっ!」

ミタは、思わず目を閉じた。

光は、まるで太陽のように、ミタの全身を照りつける。


熱い……!

肌が焼けるように熱い……!

ミタは、眩暈を感じた。

意識が遠のいていく……。

最後に見たのは、光に包まれた道具の姿だった。


そして、ミタの意識は、真っ白な世界の中に消えていく。


※次話からは登場人物や物語の舞台が変わります。


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