透き通る青い空の下、どこまでも広がる青く透明な水。水面には、太陽の光がキラキラと輝き、まるで宝石を散りばめたように美しい。
空から光が降り注ぐ、この美しく透き通った水の世界には、不思議な形をした動物や植物がたくさん暮らしている。
そんな世界で暮らす、元気いっぱいの少女。
彼女は、天から差し込む光の先にあるとされる伝説の地、"tirk《てぃるく》"に憧れていた。
「眩しいな……。私は夢を見ていたのか」
蓮姫は、ゆっくりと瞼を開けた。
眩しい光が目に飛び込んでくる。どこまでも続く透き通る海。
ここは、現実なのか、それとも夢なのか。
「……アレアレ? 眠いの? タヒぬの? まだ駄目かぁ~。 ここをつまんだら目を覚ますカナ? 試してみるっし、エイ!!」
蓮姫がその声に驚いて振り返ると、そこにはいたずらっ子の少女がいた。
彼女は、蓮姫の鼻を摘んでいた。
「……? フン、ウグゥゥ、
「あ! 動いたっし! キャ!!」
いたずらっ子の少女は、蓮姫が反応したことに驚き、慌てて手を離した。
「はっ! ゴラァ~!! 貴様~! 私の鼻を摘まんで殺す気かー!」
蓮姫は、怒って少女を追いかけた。
「わー!! 怖~い! めんくり~!」
少女は、楽しそうに笑いながら逃げる。
しかし、蓮姫はすぐに少女を捕まえ、そして怒鳴りつけた。
「てめえ、コラ!! 逃げんなー!
まずは私に言うことあるよな?」
蓮姫は、少女を睨みつけた。
すると少女は、ばつの悪そうに下を向き、指をいじって言った。
「は、はい……。 め、めんくり……」
「貴様ー!
「
少女に得意げにそう言われ、
蓮姫は、思わずため息をついた。
「はぁ…………、 フゥゥゥゥ~、 まずは一発」
コツン!!
痛っ!!
蓮姫は、少女の頭を軽く叩いた。
「お姉さん酷~い!!」
「何が
《笑ってゆるして……くり☆
てへぇ、ぺろりんこ!》
じゃコラァ~!!」
「しゅん……」
「ったく~!
まあ今回は一発で勘弁してやらぁ。
でも今度やったら10倍返しだかんな」
「は~い。 ところで……、 お姉さん不思議な格好しているけど、 外界の人? あ! もしかして……、tirk《てぃるく》の人? お姉さんtirk人!?」
少女は、キラキラした目で蓮姫を見上げた。tirk(てぃるく)は、この世界で最も美しいと言われている伝説の地。少女は、蓮姫がその地から来たのではないかと期待している様子だった。
「はいはい、鬱陶しいからそんな質問攻めにするな」
蓮姫は、面倒臭そうにそう答えたが、内心ではこの時代にも話し相手がいたことが少し嬉しかった。