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第2話 「繋いで、思って、間違えて」

私と白雪くんが別れた後、私はまっすぐ家に帰ってきた。


「ただいまー!」


...反応はなかった。


「まだ仕事か....」


私の家は裕福な方だ。家も大きいし、別荘もあったりする。でも...親が仕事ばっかりして私は家ひとりのことが多いい。時々(私の事なんかどうでもいいのかな?)と思っちゃう時がある。


でもちゃんと言葉は交わすし、優しくしてくれる、心配もしてくれるし...だから、愛してくれていると思っている、いや。そう思いたいのかもしれない。


そんなことを考えてしまいながら、自分の部屋に行くための階段をのぼって、扉を開けすぐにベットへ飛び込んだ。


「夜まで暇だな...」


親はだいたい9時に帰ってくる。


(また会いたい...)


小3ぐらいまではおばあちゃんが遊んでくれた...だから寂しい思いはしなかった。

もう亡くなってしまっけど...


ふと思い出す。


「そう言えば昔おばあちゃんが昔話をしてくれたな...」


私が寝るとき時々言ってくれた昔話。しかし今は思い出せない、少しトラウマというか、脳が思い出すことを拒絶しているような....


その昔話は小さな私にとっては少し恐ろしい昔話、そのせいで私は人間不信になったのを思えている。友達を増やすのをやめた、少し不登校気味になった。

理由を母さんと父さんに聞かれ昔話のことを言うと、母さんや父さんがおばあちゃんにその話をするなと怒っていた。しかしなぜか、おばあちゃんは少し悲しそうな顔を何故かしてた。


....別のことを考えよう。


「白雪くんもう家帰ってるのかな?」


ふとそう思い私は白雪くんに電話するのだった。


      ◇◆◇


木空さんと別れて少しして、僕は自分の家の玄関前にいた。

黒玉ちゃんが早く早くと言わんばかりに扉の前で上下に跳ねる。

扉を開け、荷物をおろし、着替えをして、自分の部屋に行く、家には僕1人。何もする気が起きずに、その場でぼーっと座り込む。

黒玉ちゃんは僕を心配してるようにゆっくり僕の周りをクルクル回っていた。


「大丈夫だよ黒玉ちゃん」


そう言うと、黒玉ちゃんは僕のほっぺに近ずいてすりすりしてくる、可愛いと思いながら部屋の片付けをしていると携帯がなった。


「もしもし?」


「もしもし白雪くん?電話したかったんだけど...ダメだった?」


「いや大丈夫だよ、ちょうど暇だったし」


そう言いながら僕はなんとなくビデオ通話に変えてみた。


「あ、黒玉ちゃん機械越しでも見えるんだね!」


そう言いながら木空さんもビデオ通話に変えて手を振った。


「こういうのって、普通見えない感じなのかと思ったよ」


木空さんは笑いながらそう言う


「そうなんだ、そういえばなんで電話してきたの?」


「いや、今家にひとりだから寂しいから白雪くんと電話したいなって。」


「そうなんだ」


少し恥ずかしそうに木空さんはそう言う。


「そういえば木空さんって上の名前なんだっけ...?ごめん忘れちゃった」


「まあ自己紹介の時しか言ってないからね、大丈夫だよ。上の名前は玉黒、フルネームだと玉黒  木空たまくろ  きそら


「え...そ、そうなの?黒玉ちゃんってつける時なんか....思わなかったの?」


「いや...まぁ...少し私の名前に似るけどこれでいいのかな....?とか思ったけど、まあ呼びやすい方がいいし、可愛いからね」


木空さんは苦笑いしながらそう言うと、少し言いにくそうに口を開く


「え、えっと...白雪くん、なんか一緒にゲームしない?」


「急だね...というか、それが本題だったの?後、何するのかは木空さんが決めていいよ」


「えへへ...変な事で電話して...ごめんね?」


「別に大丈夫だよ、それに僕も何したかったし」


そんなこんなで、一緒にゲームをした。木空さんは意外とゲームは強くて、そしてとても楽しかった。


◇◆◇


「あ、もうこんな時間...ごめんね付き合わせちゃって」


「大丈夫だよ、またゲームしようね」


「私も、明日また学校でねばいばい」


「うん、ばいばい」


そういって、私は通話を切った、そして夜ご飯の支度に下に向かう。


「今日はハンバーグにしよっ」


私はハンバーグは自分にいいことが会った時にしか作らないと決めてある。理由はお母さんが楽しいことがあった時しか作らないと言ってたから、そういう影響を受けたかもしれない。それと私がおじいちゃんとおばあちゃんの為に初めて作った思い出の料理だからだ。


「...お父さんとお母さん...美味しく食べてくれるかな」

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