私は走った。
腕の中の、小さな存在を助けるために。
あった、ここだ。電気もついている。
雪動物病院。
「すいません、予約したものなんですが」
「診察室へ入って」
「ありがとうございます」
「小さな子。でも安心して」
「お願いします」
私は診察台の上に雪うさぎ、雪でできたうさぎを乗せた。