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とんでもねぇ!

裏庭で


「とんでもねぇ!」と


声がする


駆けより見ると


ただ、何もなく


=== ----- ===


裏庭から「とんでもねぇ!」と声がする。


何事かと駆け出して見ると、只、何も無かった。


よく見ると若い衆が一人、しゃがんで頭を抱えており、声をかけることに。


「どげんか、したんだかー?」


「あ、いや、マンズマンズありがとうございます。なんか、この裏庭に良縁のご利益があるって噂であったもんで。」

と言って、棒を使って土を掘って答える。


「は…?『良縁のご利益』って、なんね?」


驚いて聞き返すと……。


眼を真ん丸にして「あいや、俺言ってしまったんだじゃ。あいや、まいったな。」

と言うと、そっと後ずさりして「ほんだば失礼いたしました。ありがとうございます!」


若い衆は大きくお辞儀をすると、回れ右をして帰っていく。


「なんぞ、あったげな~?」と、嫁に声をかけられるも、どう言ったものか首を何度か傾げるのでした。

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