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真か

この橋が


この先の道


照らし出す?


嘘かまこと


試すが早い


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旅人二人が、それぞれの村の女子に恋をした。


次男坊と末息子という立場で、自由自在に目的を決めながら旅をしていたと語る。


ご機嫌な村人に「10日も暮らせば祭りを待たずとも、沈下橋を使えば行けるよ。」という報せに、眉を寄せて言われるままに沈下橋まで行く。


気軽に案内してくれた村人が「少し水嵩みずかさがあるが注意すれば大丈夫だに。花は、決めてるだか?」と二人に笑顔を見せて言う。


互いの顔を観ながら「祭りだと、断られたときに恥ずかしくていけねえ。花を集めて、直ぐに行ぐ!」「ん、んだな。」と、二人。


案内人は空中を指差しながら「辰の刻から、午の刻の手前までに花を集めるのがいい。」

「花っこ集めたら、女子おなごの顔さ思い浮かべて橋を渡る。そんでその足で女子の家さ行って花を渡す。以上だな~!」


「ほなら、遠近が切れますように。」にっこりと笑顔を向けてお辞儀をして。

「橋を渡る時は人が少ないほうがいいので、私はここらでお暇いたします。」と、ひと息に言い切る。


最後に空中に手を合わせてもう一度笑顔を作ると、深く頷きながら案内人はその場を離れていくのでした。

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