束にする
花を集めて
シダの葉を
濡らして包み
いざや、今から
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旅人二人が花を集めて、シダの葉を濡らして包み束にする。
お互いに無言で挨拶を交わしてから、真剣な顔で歩き出す。
村人たちは「旅人二人が、どうやら沈下橋を使うらしい。」という話を耳にして、「あんれ、まあ!」と驚いたり。
「ほうれ、わっちの言った通りだんべ!」と自慢げに笑顔をつくる女子らもいて賑やかになった。
旅人が信用ならないという気持ちの者もいるが、言葉には出さない。
何かあった時に速やかに動けば良いだけなのだからと、朝の鍛錬に集中していく。
それぞれの立場から、花咲く恋の行方を見守っていくのでした。