橋の上
枝を持ちてぞ
渡りきり
親に渡して
村から外へ
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事情ができて、村の外で生活していくことを決めた村人。
一番親しみのある木の枝を選び抜いて、育ててもらったお礼を言いながら剪定。
午前中に、育ててもらったお礼をお山に伝えながら橋を渡る。
最後に枝を渡しながら、親に育ててもらったお礼を言う。
「今のいままで、ありがとうございました。おら、行ってくるだに。」
「ほい。ほんなこつ、気をつけての。」
行き先が決まっていなくとも『村の外へ行く』気持ちを伝えて
木の枝を渡された親は、挿木にして育てながら我が子からの便りを待つ。
旅立った我が子の安全と健康を祈り、調整しながら新しい日々を彩っていくのでした。