魔物「フハハハ！！これでもくらえ勇者！！」

『魔物はパニックをとなえた！』

勇者「ぐわああああああ！！」

『勇者は混乱した！』

勇者「あああああ×××××！！×××！！！！！」

魔物「ふはははこれで勇者は使い物にならんぞ！！」

魔法使い「まずいわね」

騎士「アヒャヒャヒャヒャ！」

魔物「え！？」

魔法使い「落ち着きなさい騎士。あなたはシラフよ」

騎士「あぁ申し訳ない。ワシとしたことが取り乱して見苦しい姿を晒してしまい」

魔法使い「本当に見苦しかったわ」

勇者「××××！×××××！！」

魔法使い「それにしてもすごい混乱ね」

騎士「一人で飛んで跳ねて放送禁止用語を連発しとりますな」

勇者「×ッ×××××！！！！この××××を××る！！」

魔法使い「何かの時に使えるかもしれないし動画にでも撮っときましょうかこれ」

騎士「相変わらず身内にも容赦ないですな」

魔物「おい」

魔法使い「なにかしら」

魔物「ちょっと……戦闘中なんだけど」

魔法使い「あぁ、まあ戦ってもいいけれど……」

勇者「×××の×××は××！！！××××！」

魔法使い「こんな汚い言葉が飛び交ってる中で戦うの？」

魔物「いやそれは…………」

騎士「もし我が勇者パーティの活躍が記録として残った場合、この戦いは全カットでしょうな」

魔法使い「編集で貴方の存在完全に無かったことにされちゃうけどいいの？ダイジェストもなしよ？」

魔物「わ………わかった。一旦休戦にしよう」

騎士「うむ。それが賢明ですぞ」

勇者「×××××ッ×！！！×××！」

魔法使い「それにしても、よくもまああんなに禁止用語がつらつらと出てくるものね」

騎士「下ネタから社会風刺までと引き出しが豊富ですな勇者殿は」

魔物「あの……これどうする？」

魔法使い「こっちが聞きたいわよあんたなんとかしなさいよあれ」

魔物「えぇ？……ワシが？」

騎士「そりゃ元はと言えば魔物殿が勇者殿をあんなあられもない姿にしたわけですからな」

魔法使い「そうよ。勇者の体を弄んだ責任取りなさい」

魔物「なんかワシが変なことしたみたいだからやめて」

魔法使い「実際あれどうやったら治るのよ」

魔物「状態異常を治す系の魔法とか……」

魔法使い「使えるわけないでしょそんなの」

騎士「もっと現実的な案を言いなされ魔物殿」

魔物「なんでワシの方が非常識みたいな扱いなの」

魔法使い「他には？」

魔物「うーん後は……あっ、聖水は？あれなんでも治せるし多分効くと思う」

魔法使い「そんな高価な物、たとえ持ってたとしても勇者なんかに使うわけないでしょ常識で考えなさい」

魔物「お前ほんと酷いな」

魔法使い「はぁ……どうやら勝手に正気を取り戻すまで待つしかなさそうね」

騎士「そのようですな……」

勇者「××××！！！！！××って×××！！」

魔法使い「勇者うるさい。今大事な話してんの。殴るわよ」

勇者「×××……」

魔物「なんでちょっとコミュニケーション取れてんだお前」

騎士「勇者殿しょんぼりしちゃいましたな」

1時間後

勇者「××××××！！！！俺の存在××××！！」

魔法使い「ちょっと全然正気に戻らないじゃないのよ」

魔物「ワシの魔法こんな効いたの初めて」

勇者「××××××！！××××俺はここに！！生きてる！！！××××！！」

騎士「あっ！でもちょっと哲学的になってきましたぞ」

魔法使い「人間らしさを取り戻してきているのかしら」

勇者「×××」

魔法使い「ド下ネタ言ったわよ今」

騎士「一進一退ですなあ……」

3時間後

魔物「フハハハハ！！！これで貴様らは終わりだ！！！ワシの勝ちだああ！！！！！」

騎士「ぐおおおおおおおお」

魔法使い「あんた今ウノ言ってなかったわよ」

魔物「えっ？あっ、うわああああまたか………」

騎士「はっはっは！おっちょこちょいですなあ魔物殿！！！」

勇者「おいなにやってんだお前ら」

魔物「あっ」

騎士「勇者殿！？いつの間に」

魔法使い「貴方正気に戻ったの？」

勇者「正気？なんのことだ？それよりなんでお前ら魔物と和んでんだよ」

魔法使い「完全に貴方のせいなんだけど」

騎士「なにはともあれ正気に戻ったのであればよかった！いやー心配しまs」

勇者「このクソ××××がああああ！！！！！！」

『勇者の攻撃！騎士に240のダメージ！』

騎士「ぐわあああああああああああ！！！」

魔物「騎士ーーーー！！！！！！」

勇者「×××ッ×！！！××××！！！」

魔法使い「あらあら、まだ正気じゃなかったみたいね」

魔物「だっ、大丈夫か騎士！」

騎士「か……体は大丈夫なのだが……その……心のHPが…………」

魔法使い「メンタルに深刻なダメージ受けてるわね」

魔物「結構な罵倒だったからな……」

騎士「ぐっ…………」

勇者「×××××！！××の×！！！」

魔物「こいつ……混乱しているとは言えよくもうちの騎士を……！勇者とて許せん！！」

魔法使い「あなたもだいぶ混乱してるわね魔物」

騎士「しかし、弱りましたなあ……」

魔法使い「そうね、流石に他人にまで危害を加え始めると放っておくわけにもーー」ボトッ

騎士「ん？魔法使い殿、腰から何か落とされましたぞ」

魔法使い「あっ、ちょっ」

騎士「これは……小瓶？」

魔物「おっ、おいそれ聖水じゃないか！？」

魔法使い「返しなさい」

騎士「おお！これがあのなんでも治るという！！」

魔物「それかけたら勇者治るよ！！多分！」

魔法使い「ちょっとそれは私が」

騎士「勇者殿ー！」

勇者「××××！？」

騎士「いきますぞー！そーれ」

魔法使い「あぁ……………」

『騎士は聖水をふりかけた！！勇者の混乱は解けた！』

勇者「お……俺は一体何を……？」

騎士「勇者殿ー！！本当に混乱が解けたのですな！！よかったですぞー！」

勇者「そうか、俺は魔物に魔法をかけられて……」

魔物「おめでとう勇者」パチパチパチ

勇者「え、あっ、うん。ありがとう」

騎士「いやー魔物殿よかったですなー」

魔物「ほんとほんと。お蔵入り確実って聞かされた時はどうなること」

勇者「なんだこの状況」

魔法使い「………………………」ゴゴゴゴゴ

勇者「ん？どうしたんだ魔法使い」

魔法使い「あれいくらしたと思ってんのよこのクソ×××××がああああああ！！！」

『魔法使いはドロップキックを繰り出した！騎士へ４５０のダメージ！』

騎士「ぐわあああああああああああ！！！」

魔物「騎士ーーーー！！！！！！」

勇者「！？！？！？！？」

魔法使い「こいつ！！この××××！！あれは私が自分のために！！！この！！この！！！！！」ドカッ！ボコッ！

騎士「痛い！痛いですぞ魔法使い殿！！」

魔法使い「いつもあんたは××で×××ばっか！！そんなだから××××が××なのよこの××××が！！××××っ×！クソ××！！」

勇者「おいやめろ魔法使い！そんな放送できない言葉で罵倒しながら騎士を蹴るな！！」

魔物「うわあ……」

魔法使い「××ッ×！××ッ×！！」

勇者「ハッ……禁止用語の連発に味方への攻撃……まさかお前魔法使いにも混乱魔法を！？」

魔物「ワシなんもしてないよ？」

勇者「え？だってお前あれ……」

魔法使い「土下座して金払えこの××××！！×××が！！慰謝料込みで払えコラ！！」

騎士「ごめんなさい！！ごめんなさいですぞ！！」

勇者「…………あれ素だなぁ」