【確定ドロップアンケート。

　１．ブラッドメタルラビットの灼熱の長剣（５０％）

　２．ブラッドメタルラビットの加速の双剣（５０％）

　ブラッドメタルラビットの灼熱の長剣及びブラッドメタルラビットの加速の双剣が選択されました。】

「ふぁああああ！？ふ、２つ！？」

　目の前が光り、空中にブラッドメタルラビットの灼熱の長剣と、ブラッドメタルラビットの加速の双剣が現れ、慌ててそれを地面に落ちる前にガシャガシャと受け止める美織。

：やったったｗｗｗ

：これぞリスナーの勝利

：見よ、これが団結の力ぞ……！

：５億もの大金をつまれて、わたわたするいおりんが見たいｗ

皇あかり：やった！絶対譲って下さいね！？

：既に買える気まんまんで草

「わ、わかりました。ブラッドメタルラビットの加速の双剣は皇さんにお売りしますね。どちらに行けばよろしいですか？」

皇あかり：この後だんちゅうぶ！の事務所に来て！ついでにコラボしよ(*^^*)

：まじかああああ！王者皇あかりと、いおりんのコラボ！？

：いきなりダンチューバー界のトップとコラボだとおお！？

：ついに上り詰めたな、いおりん！

「え？え？え！？い、いんですか？私、ダンＶｔｕｂｅｒですけど……。やるとしたら、皇さんの配信で、ってことですよね……？」

皇あかり：うちにもダンＶｔｕｂｅｒいるから、スタッフは慣れてるしだいじょうぶ〜

：だんちゅうぶ！は、ダンチューバー、ダンＶｔｕｂｅｒを大量に抱えるトップ事務所だからな。任せときゃおｋよ

「わ、わかりました……。獄寺ちょこさんも一緒でよろしいですか？ちょこさんの都合も聞いてみて、になりますけど……。」

皇あかり：もち！(*^^*)大歓迎だよ

：まじか、アッカリ～ンいい奴

：散々過去に獄寺ちょこに迷惑かけられてるのにな

：これが王者の貫禄というやつか……

　その時、美織の浮遊タイプの自動追尾配信機器の声が響いた。

【アンケート回数１０回の達成を確認しました。アンケート妖精機能を解放します。】

「アンケート妖精……？」

　すると、浮遊タイプの自動追尾配信機器から光がまっすぐに伸び、空中で光った。

　光が消えると、そこに、白くて丸っこい体をし、黒くて丸い目、小さくて尖ったクチバシ、体の大きさと同じような孔雀羽のような尻尾、尻尾の先と同じような、頭のてっぺんんに、カラフルな色を輪ゴムで何箇所か根本だけ縛ったかのような、角のような羽の生えた、チョコンとした足の鳥が現れた。

「か……かわいい……！これ何！？」

　鳥はパタパタと羽ばたくと、美織の肩にチョコンととまって毛づくろいを始めた。

【アンケート妖精は、アンケートの回数を達成するごとにレベルがアップします。またアンケートでドロップ可能な隠しアイテムを教えたり、配信の手助けをします。】

「か、隠しアイテム……？それってどんなもののこと？」

【指定した魔物のドロップ可能品のリストを案内可能です。現在においてドロップしたことのない品は隠しアイテムと呼ばれます。】

：つまり、今まで誰もドロップしたことがないけど、ドロップ可能なアイテムを教えてくれるってことか！？

：世界でいおりんしかドロップ出来ないアイテムが手に入るぞ！？

：マジか！？

：やべえ！！！

：上層や中層の魔物でも、時折今までドロップしたことがない特殊なアイテムをドロップすることがあるけど、それを知れて、確定で手に入れられるのか……やべえな……

：アンケートのスキルが更にチート化した

　今までに世界で誰もドロップしたことのない、存在を知られていない品。隠しアイテムとよばれるそれらは、すべての魔物が持っている可能性のあるとされるものである。

　それらを知ることが出来、アンケートの力を使って確定でドロップすることが出来る。今まで以上にアンケートのスキルがチートになったということだ。

【アンケート妖精に名前をつけて下さい。それにより使役可能となります。成長することで能力も増えていきます。】

「名前……、名前かあ……。じゃあ、カラフルで綺麗だから、ビビット！あなたの名前はビビットだよ！どう？気に入った？」

「チチィ！」

　ビビットは嬉しそうにそう鳴き声を上げると、美織にスリスリと体をこすりつけた。

「か、かわいい〜……。」

：確かにかわいい

：シマエナガと孔雀たしたみたいな見た目の鳥やな

：かわいいだけでなくチート

：良かったな、いおりん

　そこへ、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛！！というもの凄いダミ声の叫び声とともに、「いおり！ごめん助けて！」という、獄寺ちょこの叫び声が響いたのだった。

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