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第77話 ブラックチョコレート鍋パ

 ちなみに、ルカルカがダンチューバー、瀬戸内ミリーがダンVtuber、満天星きらりがダンVtuber、アーリー・ダブクロスがダンVtuber、鳩胸みかりがダンチューバー、灰崎イチカがダンVtuber、似鳥ゆえがダンチューバーだ。


 その為、ダンVtuberの美織と、同じくダンVtuberの獄寺ちょことの並びで、ダンVtuberが多い状態だ。ほぼ全員が挨拶を持っているのは時代というものだろう。


 年齢が上の世代ほど、ダンチューバーは決まりの挨拶を持たない。挨拶を持っている組は挨拶文化に憧れているか、リスナーに提案されて作った組だ。ルカルカは提案されて作った組な為、たまに挨拶を忘れる。


「ちなみに今日の食材は、白菜、超激辛ニラキムチ、カステラ、ブラックチョコレート、マンドラゴラとなってます!」


 美織がそう言って取り出した鍋の中は、既にブラックチョコレートが溶けて真っ黒になった、エグい見た目となっていた。


 閃光の剣の料理スタジオの為、パソコンの手元カメラにそれが映し出されたのを見たコメント欄が、閃光の剣のギルドメンバーと同時に悲鳴と同情の笑いの声をあげる。


「うっ……。」

「これはなかなかね……。」

「うっすいチョコレートフォンデュみたくなってるわね……。」


:チョコレートの湯に具材がつかっとるw

:食べられる部分ドコー?

:ブラックチョコレートはもはや汁と化したなw

:うーんこのw


「この人数がいれば、なんとか食べ切れるかな?って量が入ってます。具材はもう煮えてますんで!」


:完食しろとwww

:明るく凄えこと言いよるw

:つまりはイケニエってことだなw


「が……頑張ります……。」

 ルカルカが変な汗を流しながらそう言った。みんな恐る恐る箸を取り、めいめいに真っ黒な鍋から何かしらを掴み取った。


「えいっ!!……あれ?」

「待って!美味しい!キムチとカステラ一緒に食べると、なんか甘じょっぱくて、ほんのりチョコレートの味もして、甘いチョコレートみたく感じる!!」


「白菜にチョコレートが、さすがにキツイけど、キムチと食べるとなんとか食べられるわね。これは意外だわ。」


「ねえ!これ、マンドラゴラ?チョコレートと一緒でも美味しいんだけど!」

「……ほんとだ。」


:キムチとチョコレートのお土産あるからな

:実は食べられる組み合わせだったw

:みんなパクパク食べとるw


 地獄の闇鍋と思われていたが、意外に好評で、あっという間に鍋が空になる。

「ちょっと家でも試したいわね、チョコレートキムチ。」


「ぜんぜん足りないんだけど!」

「たそうたそう!」

「マネージャー、食材倉庫にあるよね?追加でキムチと甘い物中心に色々持って来て!」


:マジかwww

:たしとるwww

:キムチ、餅、パン、シュークリーム、ワッフル、どんどん投入されとるw

:まて、ベーコン入れたの誰だwww

:チョコレートベーコンは北アメリカの名物で、人気の組み合わせだぞ

:マジで?w


 一気に食欲が刺激されたらしく、チョコレート鍋にガンガン具材が投入される。それを美味しそうに食べる面々。


「ん~~~!美味しい!!」

「来て良かったあ!」

「ね!最初はどうなるかと思ったけど。」

「美味……しい。」


「もっと食材持って来て!」

「チョコレートも入れますか?」

「もち!」

「キムチチョコレートマジいける!」


「チョコレートベーコンも美味しいよ!」

「あまじょっぱい最強過ぎ!」

「マンドラゴラのおかけあるよね!」

「それは良かったです。」


「ほら!取り皿貸して!ちょこさんも、もっと食べなって!」

「あ、あり……がと……。」


 自然と年齢の近い女の子たちの輪に入れて貰えたことで、嬉しそうに頬を染める獄寺ちょこ。美織がそれを微笑ましげに見ていた。


:俺もチョコレートとキムチ持って来た

:意外と美味いな

:俺チョコレートとベーコン

:みんなチョコレートとの組み合わせを楽しみだしたwww

:くっそwくっそwカオス鍋にするつもりだった、ブラックチョコレート提案したワイ、涙目w

:俺もだよ。俺、超激辛ニラキムチ

:俺の白菜が1番邪魔になっとる……

:白菜紳士ニキw

:ドンマイw

:泣いてええんやでw

:カステラが大好評なワイ、鼻高々

:マンドラゴラの根っこは、色んな食材との親和性を発揮する鍋向き食材

:マ?w

:つ ダンペディア

:マジだwすべての鍋がなんかイイ感じになるとか書いてあるw

:し、し、知ってたし……(マンドラゴラ選んだ人)


 予想外の反応に、コメント欄も盛り上がっていた。配信者たちは鍋にどんどん新たな食材を投入し、それがマンドラゴラの根っこでいい感じになるのを楽しんでいたのだった。


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