僕と二階堂、宇佐霧、筆川の四人は僕の個室を後にし廊下に出た。
「やべぇんだよ、まじで俺の部屋ぁ……」
筆川はロン毛を振り乱しながら、僕らに自室に来るよう促した。
筆川の部屋の前、扉にはやはり『
ドアノブを回し、ドアを開ける。中は僕の部屋と同じだった。
「なんだ。普通の部屋じゃないっすか」
宇佐霧がずんずんと部屋の奥に入り込み、ベッド脇の小さなサイドテーブルの引き出しに手をかける。
「開けんなッ!!!」
突然の筆川の大声に、驚いて弾かれたように手を離す宇佐霧。
「やべぇのは、風呂場だ」
僕らの視線が一点に、ガラス張りの扉に集中する。この中が風呂場だ。扉は半透明に濁っており、中が良く見えない。
「この中にいったい何が……?」
「開けるぞ」
緊張にごくりとつばを飲み込む僕らを一瞥し、筆川は風呂の扉に手をかけた。