「あれ? 二階堂くんどこ行くの?」
朝食用であろうペットボトルのお茶と、ほかほかと湯気を立てる冷凍食品のパスタ(加熱済)を手に持って、二階堂は食堂から出て行こうとしていた。
「自室で食べます。俺は、貴方がたみたいな不良の仲間になったわけではないので」
そう吐き捨てて、彼は去って行った。
「僕も不良の枠に入れられているのか……」
黒髪なのに、ピアスもしていないのに、学校の先生という職業にふさわしいようにいつも品行方正でいるように心がけているのに……。
僕がしょんぼりとしているとりんちゃんは
「まァ、情報交換ができるだけでもよしとしようや」
ごきゅごきゅとカップラーメンの汁を飲み干した。