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二日目:朝⑥

 午前七時半。


 朝食を食べ終わった猫多が大広間にやって来る。


 屑山に『生存者は毎朝ここに集まるように決めた』と言われると、『悪ぃ。うんこしたいんで、いったん部屋に戻る』と言い残し、大広間を後にした。さすが初日に漏らした男だ。格が違う。






 午前十時。


 宇佐霧が大広間にやって来る。『遅ェんだよ。お前ホントに大学生か?』と悪態をつくりんちゃんに対し、『俺、一限は絶対に入れない派なんで』と答える。


『あとは筆川とツインテールの人だけですね』とつぶやく僕に対し、屑山は『筆川が来るのを待ってから、あの部屋を開けよう』と生贄の間を指さした。






 午後十一時半。



「遅ェ……」

 苛立ちからぐるぐると歩き回るりんちゃんに


「筆川さん、来ないですね」

 心配そうな二階堂に


「もう死んでるんじゃない?」

 と軽そうな屑山。





「とりあえず部屋に行ってみない?」


 僕の提案に、反対する者はいなかった。

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